FRBの目算狂う低失業率、インフレの脅威増す
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今日の某局での「経済視点」でも全く同じことを述べましたが、インフレが持続的になるかどうかは賃金次第であるという指摘は全く同感です。
ただし、賃金以外のベネフィットを含むECIの動きで判断することには、やや違和感もあります。雇用者報酬に近い概念であるだけに、今後の家計消費の強さを考える上では有用ですが、企業が一時的な需要増への対応に報いる意図で一時的なボーナスの増加で対応している影響も含まれている可能性があります。
ちなみに、雇用統計の平均時給を業種別に分解すると、コロナで深刻な影響を受けた業種や相対的に低賃金の業種での賃金上昇が目立ちます。
また、パウエル議長が懸念を示した賃金と生産性との関係も、現在のような状況は公的企業でもない限りサステナブルではないですし、コロナの下での生産性の計測には難しい面があったことも推察されます。
このように、賃金動向を判断する上では、少なくとも現在は技術的な問題も多く、より広範な情報に基づく慎重な検討が必要であるように思います。