2021/12/15

商社が本気で食品ロス問題を考えたら、こうなった。

NewsPicks 記者
伊藤忠ならではのビジネスの一つが、食料カンパニーが手がける食品メーカー「ドール」だろう。
2013年にアジアの青果物事業と世界の加工食品事業を1330億円で買収。その後利益が出ない事業からの撤退をし、稼げる体質への転換を進めている。
さらには繊維カンパニーのブランドビジネス部隊から、人材を投入し、食品ブランドとして育ているのだ。
青果ビジネスは、産地の天候不順などの影響を受けやすく、どうしても業績のボラティリティの高いビジネスだ。
ドールにしてもバナナの代表的な産地であるフィリピンは台風が多い場所であるため、商品にならずに廃棄されてしまうものも多い。そのため産地では年間約1万トンの廃棄バナナが出ている。
さらに国内に輸入された後も、熟しすぎたり、皮に傷がついたりして、輸入量の1%、年間約1000トンが、廃棄されている。
ドール マーケティング部シニアマネージャーの成瀬晶子氏(写真:冨岡久美子)
NewsPicksは、ドールのマーケティング部シニアマネージャーの成瀬晶子氏を直撃。
ドールでは、今年の9月から、これまで廃棄されてきたバナナを生かし、ビジネスにしていくための施策をスタートさせた。この「もったいないバナナ」プロジェクトを中心に、商社のバリューチェーンビジネスについて紐解いていく。