2021/12/15

【解剖】なぜいま「私服」の配送員が増えているのか?

NewsPicks 編集部 記者
アマゾンからの宅配を受け取りに玄関のドアを開けると、届けてくれたのは私服を着たお兄さんだった───。
皆さんは、こんな経験をしたことはないだろうか。
配送員といえばこれまで、ヤマト運輸や佐川急便、あるいは日本郵便など、企業に所属するケースが大半だった。
そうした配送員は制服を着用しており、見た目でどこに所属しているかがすぐにわかる。
しかし最近、そうした企業に属さない「個人」の配達員が急増している。Eコマースで買い物をして私服の配送員に出会った人は少なくないだろう。
なぜ今、個人の配送員が増えているのか。その背景をレポートする。
INDEX
  • コロナ禍の「物流クライシス」
  • アマゾンも宅配を「個人化」
  • 「個人化」が進んだ背景
  • 需給の「調整弁」として活用
  • ギグワーカー問題は残ったまま

コロナ禍の「物流クライシス」

物流クライシスが叫ばれて久しい。コロナ以前から、運送業では人手不足が問題視され、常に配送網はパンク寸前の状態だった。