大阪市は「10万円」全額現金 5万円分クーポン採用せず
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こうした給付をコロナ禍に名を借りた一時的施策としてやることには反対ですが、敢えて意義を挙げれば
①貧困対策
②社会全体による子育て支援
③景気刺激
の3つくらいでしょうか。
現金給付は①に確実に効くとして、親がパチンコに使えば②になりませんし、貯蓄されれば③にもなりません。パチンコに消えたら①の効果も怪しいものですし。
その点、目的を絞ったクーポンなら設計次第で3つの目的を確実に達成することが可能です。使用目的を食料等の必需品と子育てに関わるものに絞れば①と②の目的が果たせる可能性が高まりますし、クーポン額の分だけ手元現金が貯蓄に回る可能性はあるにせよ、③の目的達成にも近づけます。しかし、どこまでが必需品か、子育てか、といった切るわけは利権が絡んで政治的に大変ですし、印刷から配布に至る手間とコストも膨大です。
そもそも、半分現金で半分クーポンにした狙いは何なのか。合理的な説明はなかなかに難しそう。現金部分は貯蓄に回る可能性も目的外に使われる可能性も呑み込んで緊急措置として支給した、残りは子育てと景気刺激に確実に回るようクーポンにした、といった苦しい言い訳は出来るでしょうが、政府はそうした説明すらしていないように思います。半分を手間のかかるクーポンにして来夏の参院選に近いところで支給する思惑じゃないかと疑うことさえ可能です。
こうしたことを考えると、大鉈を振るって大阪を立て直した維新のオーナーが、政府の思惑に乗らず合理性を優先し、全額現金とするのは分かるような気がします。政府はなにゆえここまでブレまくるのか。カネをばら撒くことが優先で、政策効果は二の次と見ている証左のように感じて不安です。財源が取り敢えず借金であるにせよ、大事な国民の税金であることは間違いないですよ・・・ (・・;過去の記事(※)のコメントのとおり、面白い展開になってきました。維新系が市長を務める市町村は、おそらく追随してくるでしょう。
さて、名古屋市は追随してくるでしょうか。
※ https://newspicks.com/news/6382580?ref=user_808860だったら、もはやわざわざ二分割しなくてもよいのでは。今回の騒動の背景には、個々の住民の置かれた実情に応じて給付金を支払うという「理想」を実現するために必要な基盤(マイナンバーと銀行口座との紐づけ)の整備が追いついていないこと、があります。これは昨年の10万円給付金の騒動に際しても言われていたこと。事態は全然改善されてないまま、今を迎えています。政府は、早くこの問題にけりをつけて、理想とするきめ細かな行政サービスを国民に提供できるよう、基盤整備に全力で取り組むべきです。