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今年2月にボルソナロ大統領が大統領権限を執行し、国営のペトロブラス社の総裁を更迭したことが世界中に報道されましたが、そのペトロブラス側から大統領への報復とも思えなくもない今回の両者の見解の不一致。
ブラジル国内のガソリン価格もコロナ全盛期だった昨年5月以降、右肩上がりに高騰し続け、現在では国内平均でR$6.74(約US$1.20)まで上がっています。同じ南米の石油産油国であるベネズエラがUS$0.04であることや、隣国アルゼンチンがUS$0.96であることを考えても高いと言わざるを得ません。ちなみに南米におけるガソリン価格トップ3はウルグアイ、チリ、ブラジルです。(11月時点)
ブラジルは産油国でありながらガソリン価格が高い所以は、州税と国税の合計で4割近くを占める点、さらにその上ペトロブラス社へ支払われる3割の報酬料が乗っかります。個人的にもペトロブラス社の製油所を訪問したことがありますが、施設内には立派なオーディトリアムやレストランがあったりしてとても単なる製油所とは思えません。国営であることから管理職以上は全て超エリートの公務員、その報酬は一般の会社員とは桁が違います。
そもそもこのペトロブラスの構造自体を変えない限り何も変わらないと思いますが、大統領がペトロブラスに対してどういう姿勢を取るかも常に注目されます。現在のボルソナロ大統領の場合、全国トラック運転手組合が彼にとって大きな支持基盤であるため、ペトロブラスとは就任当時からガチでぶつかってますが、甘い蜜を吸い続けている巨大組織にとっては痛くも痒くもないというのが現状でしょう。
個人的にはペトロブラスの構造が改善されることはもうないので、政府としてEV自動車やハイブリッドに対してインセンティブを付与してほしいと思います。ほぼインセンティブなしの現在の状況は、どう考えてもペトロブラスからの圧力がかかっているとしか思えません。