[ワシントン 6日 ロイター] - バイデン米政権は6日、反汚職戦略を発表した。汚職対策は9─10日に開催する民主主義サミットのテーマの1つで、米政府高官はその一環として、犯罪者や腐敗した政治家が資金洗浄(マネーロンダリング)目的で米国の住宅を現金で購入する行為を取り締まる考えを示した。

アデイエモ財務副長官はブルッキングス研究所で講演し、疑わしい全額現金での住宅売買を「積極的に」取り締まり、法執行体制を強化し、同盟国と一段と連携すると表明。

「米国の不動産市場は犯罪者や(国家の富を私物化する)泥棒政治家などが不正に得た利益を残すための逃避先になるリスクがある」と指摘。現行法では匿名で会社を設立し、資金源を示さずに全額現金で不動産を売買することが可能だからだと説明した。

全米リアルター協会(NAR)によると、全額現金の不動産売買は米国の住宅販売の約3分の1を占める。

10月に報じられた「パンドラ文書」など最近流出した資料によって、政府の要人などが納税を回避したり不正を糾弾されることを免れるために海外に資金を移転する行為が問題視されるようになり、米国が対策強化に乗り出した格好。

米財務省は法の抜け穴をふさぎ、特定の国内および海外企業に対し、全額現金の不動産売買について当事者の身元公表を義務付けるためのルールを策定している。

同省はまた、ヘッジファンドやプライベートエクイティー企業を含め、より多くの投資会社にマネロン対策への関与を求める可能性がある。早ければ今週中に、匿名で資金を移転するためのペーパーカンパニーの所有者を特定するデータベース構築の取り組みについて発表する見通し。

アデイエモ氏によると、財務省は反汚職の取り組みで216の対象に制裁を科した。

バイデン大統領がオンライン形式で開催する民主主義サミットには110の国・地域が参加する見通し。中国やロシアをはじめ米政権が権威主義的とみなす勢力に対抗する取り組みの一環となる。