2021/12/7

【3分解説】軍事クーデター後のミャンマーはいま

12月6日、ミャンマーで立て続けにニュースが発生した。
1つは、民主化の指導者だったアウン・サン・スー・チー氏が、禁錮4年の有罪判決を受けたというもの。
そしてもう1つは、飲料大手キリンホールディングス(HD)が、ミャンマー企業との合弁解消を巡り、仲裁を提起したというものだ。
これらはいずれも今年2月に発生した軍事クーデターに端を発している。それらを振り返ると共に、最新事情をアップデートしておこう。
Need to Know:ミャンマー
  • ①スー・チー氏はなぜ「有罪」?
  • ②キリンでは何が起きている?
  • ③なぜクーデターは起きた?
  • ④クーデター後の治安は?
  • ⑤今後の見通しは?
  • ⑥各国の対応は?

①スー・チー氏はなぜ「有罪」?

A.クーデターを起こした国軍と対立していたから
きっかけは今年2月1日。ミャンマーの国軍がクーデターを起こし、アウン・サン・スー・チー氏を拘束したことだった。
スー・チー氏といえば、ミャンマー与党の国民民主連盟(NLD)を率いた、事実上の指導者だった人物。
大統領よりも偉い「国家顧問」でもあった人物が軍に拘束された後、少なくとも12件の罪で訴追されていたのだ。その主な内容は次の通りだ。