中央銀行:「日本の経験を誤って解釈した議論を変えたい」=白川前日銀総裁 | 週刊エコノミスト Online
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『中央銀行』英語版の刊行を機に、白川方明前日銀総裁に3年ぶりにお話を伺いました。有料記事で半分までですが、後半は気候変動と中央銀行、などです。
3年前のインタビューはこちら。全文公開です。
白川前日銀総裁ロングインタビュー
「中央銀行は、長い目で見て経済のインフラを作る“黒衣”」
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20181225/se1/00m/020/068000c「総裁在任中は金融緩和に消極的だと批判を浴びた」
明らかに不当な批判だったが、まだメディアで公に批判している一派がいるのは残念だろう。「「私はミルトン・フリードマンの学生だ」と述べている」というのは、とある批判者と関係するのでは?
「日本の金融政策論議はグローバルな論調が変わらない限り、単独で変わることは残念ながら難しい」
日本が最も早くゼロ金利状態になったのに、金融政策のイノベーションについて議論は海外からだった。一方、異次元緩和はかなりの程度日本独自の発想と言えるが失敗だった。
「「日本のようにデフレに陥ってはいけない。だから金融緩和を粘り強く続ける必要がある」と。この議論の現状を変えたい」
この議論はむしろ正しいと思うが、金融政策のあり方、イノベーションこそが重要だろう。
「サマーズ元米財務長官は…「インフレ率を高めるための日銀の大々的な努力が失敗したこと(utter failure)は、これまで自明の公理として扱われてきたことが誤りであったと示唆している。中央銀行は、金融政策でインフレ率をいつも望むように設定できるわけでは必ずしもない」。
英国上院の経済委員会は…このまま続けていいのかとの問題提起だ。
ECB(欧州中央銀行)は…人口動態がインフレ率の低下要因となっていることも指摘している。私が総裁時代に受けた批判を思い起こすと、論調は徐々にではあるが変わりつつある」
日本で受けた批判には相当ご立腹と推察します。