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KMバイオロジクスは「生後6カ月から18歳向けの不活化ワクチンの臨床試験(治験)を今後国内で行い、来年の実用化を目指す方針」とのこと。
子供向けでかつ国産のワクチンとなれば、期待する人は少なくないと思いますので、続報も気になるところ。
KMバイオロジクス
https://www.kmbiologics.com/
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KMバイオロジクスはインフルエンザワクチン(不活化ワクチン)や百日咳等数種混合ワクチンを主力事業に持ちます。日本のワクチンメーカーの老舗です。前身は「一般財団法人化学及血清療法研究所(化血研)」の事業部門で、戦中・戦後は公衆衛生に貢献していました、近年、明治HDに事業譲渡された経緯をもちます。

不活化ワクチンの技術はワクチン製造では古くから知られる方法です。他の企業では、バーラト・バイオテク(インド)、シノファーム(中国)、シノバック(中国)から発売されているワクチンは不活化ワクチンで、KMバイオから発売されれば世界で4社目だと思われます。

病原体やその一部分又はそれが作りだす毒素成分を処理し、病原性や毒力をなくしてワクチンとして用いるのが不活化ワクチンです。ワクチンの製造には病原性のない病原体を大量に増やす必要があります。インフルエンザワクチンの場合、ふ化鶏卵にウイルスを接種し、鶏卵で作り出されるウイルスに抗原性のある一部分を取り出し精製してワクチンとしています。

実績のあるタイプのワクチンですので、開発当初はmRNAワクチンなど新世代とされるワクチンと比べ、安全性への予想をつけやすいと言われていました。一方、生み出される免疫力が弱いことが指摘され、何回かの追加接種が必要になる場合が多いといわれています。

新型コロナウイルスでも有効率が低い点はネックになるかもしれません。外国でのワクチンの承認事例、国際基準に従えば、大規模(両群2~3万例)な臨床試験を行って臨床的な有効性が確認できなければ承認されることはありませんが、日本では確認症例数を引き下げたり、臨床での有効性を確認しないままで承認する可能性が繰り返し報道されています。日本がこのような方法をとるのであれば外国で承認されることは難しいでしょう。それでも日本ですでに使われているワクチンとの臨床検査値(中和抗体価)が劣らないことが求められるでしょうから、ハードルは低くないと思います。

子どもへの臨床試験については、国際基準に従えば、大人での安全性がある程度は確認されないと認められることはないため、あくまでも「大人が先」です。クリアしないといけないことが多いため、実現はそれが終わってからになります。