「GAFA」が狙っている次の「獲物」は一体何なのか?
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色々と突っ込みたくなってしまいますが、まずはScott Gallowayは一回もGAFAと言ったことは無いのに、日本語版ではGAFA連呼になっていることですかね。前作はThe Fourだったので、かろうじて日本語でGAFAにするのは分かりますが、新著の英語名はPost Coronaですよね。そこまで日本語でGAFAに拘る必要あるんだろうか。
少なくとももうFacebookは社名も変わったし、そもそも時価総額でも他に大きく差をつけられているし、もうこのグルーピングはあまり意味無いんじゃないでしょうか(という趣旨の記事は大分前に書きました)。
そして、Scott Gallowayのロジックは、巨大テック企業がここまでつり上がった時価総額に見合う事業を作るためには、まだディスラプションされていない巨大市場に入るしかない。それはヘルスケアと教育だ。と言っているだけで、それはまあ確かにそうですが、「何故巨大テック企業がその新たな領域で成功できるのか」という部分はそんなに明確に語られていない気がします。
記事で紹介されているPost Coronaが発売されたのは1年以上前ですし、彼はNewsletter・Podcast・youtubeもやっているので、それをフォローして置けば書籍に書いてある内容はほぼ全て、無料で、タイムリーにおさえられると思います。熱心なフォロワーとしての印象は、彼の最近の関心はcrypto・Web3あたりに強そうです。巨大テック企業が語られる文脈は「最強の既得権益企業」=「有望な投資先/魅力的な就職先/規制の対象」がほとんどであり、次のディスラプションをGAFAが起こすという話はあまり聞きません。
(参考)
そろそろGAFAと呼ぶのをやめても良いかもしれない
https://coralcap.co/2021/06/gafa/大学を食いに行くのは良き。日本教育は腐りきっている。GAFAに食って貰えばまだマシな人的資本を輩出できる。怖がっているのは、社会人の先輩のみ。優秀な人材が来たら切られるのではと、思考や自身のアップデートを止めて、勉強をする時間が少ない日本人はそら批判の声が飛ぶやろう。けど、これ以上の衰退を止めないと終わる。なんなら個人的な意見だがGAFAに食べて貰いたいぐらい。
ヘルスケアではアップルの一人勝ちの可能性が高いように思うけどね。iPhoneやアップルウォッチを通じて着実にデータが蓄積されている。公益性の高い分野では、こういうデータ蓄積と分析・加工の需要は高いだろう。
とはいえ、プライバシー問題でフェイスブックが既に脱落し始めている。次は、ツイッターやGoogle含めてモディフィケーション(検閲)による政治的価値観への介入が問題にされるだろう。
ある意味、今の中国によるテック規制のあり方は何年後かの米国なんだろう。中国政府のやり方には問題ないことはないけど、一企業とその経営者が、公に気づかれないような形で国民の政治的価値観に介入しようとするのは、たぶん欧米だって同様に許されないという話になるだろうし、その意味では中国政府はいずれ欧米政府が重い腰を上げざるを得ないことを先んじて行っているだけのことだよね。
中国の動向見ると、それに加えて、ビッグテックが金融と結び付いて過剰債務を助長するようなラインに踏み込むのは、流石に禁断のレッドゾーンという感じかな。そこはしっかり規制して当たり前と。
そしてその後は、クラウドコンピューティングに関するインフラに対して、電力会社や通信会社などと同様のインフラ産業として強い規制の網がかぶせられる。
そうやって、GAFAが欧米の政府によって切り刻まれて、普通の優良大企業になっていくのがかなり高い確率で言えそうな近未来の姿という感じがするけどね。「獲物」も慎重に見定めないと、今までのようには行かないと見るけどね、知らんけど。