中国配車サービスの滴滴、米上場廃止と香港上場を準備
コメント
注目のコメント
「個人データの海外流出阻止」。「アリババリスク」から「巨大IT企業リスク」、 さらには「中国全体のリスク」へ。「経済成長・改革路線」から「格差縮小・国民の批判緩和・政治基盤強化」への転換。
1.個人的にはDIDIが米国に上場することでそのデータが米国に漏れるという話は理解できていない。
2.DIDIは本来上海ないし深圳上場で良いのではないか。
3.ではなぜ香港か。
4.グローバル投資家は香港ドルの本当の交換性について悩みを深めるだろう。
5.中国のテック企業は真のグローバル化を目指せるのか。CISTECジャーナルの9月号でDiDiの上場関連の記事を投稿しましたが、その中で以下の見解を述べました。これに近い決着になったと思われます。
<以下原文引用>
一方で、別の現実的かつソフトランディングな方策として、中国のイノベーティブなハイテク企業に、プライマリー上場として、米国上場ではなく、香港上場の選択を促す政策の導入も選択肢となりそうです。実際、中国は海外IPOに義務付けるサイバーセキュリティ規制当局への承認申請について、香港上場の場合は免除する方針を検討していると報じられています。
既にアリババやJD.comなどは香港上場での重複上場を行っており、比較的スムーズに問題解決を図ることができますし、最近でも、テスラのライバル企業とされ、NASDAQに上場中の中国の電気自動車メーカーLi Auto社は、香港市場での株式のセカンダリー上場により19億ドル(2,000億円)もの資金を調達する計画であると発表しました。このように、中国企業が香港シフトの動きを加速させています。また、習近平政権としても、米国上場を行っている自国企業が、米国から放り出されたのではなく、「米国から撤退した」ようにも見せられることも、中国国民にどう見られるか意識せざるを得ない国内政治の観点から、とても都合がいいと言えます。