[ベルリン 29日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は29日、インフレ率が11月でピークに達したとECBは考えているとし、来年にかけてインフレ率は段階的に鈍化するとみられ、利上げは時期尚早だと指摘した。

ZDFテレビで専務理事は、供給制約とエネルギー価格の上昇が緩和することを背景に、インフレ率のトレンドが来年2%に向かうと発言。現在の高インフレ率は、供給制約に加え、新型コロナウイルスの流行で物価が低かった前年同期のベース効果が影響しているとの見方を示した。

その上で「実際、大半の予測ではインフレ率が2%を割り込むと想定されている。このため、物価上昇が制御不能に陥る兆しは全くない」とし「インフレ率が恒久的に2%超で定着すると予想しているなら、当然行動するが、現時点ではそのような兆しは全くない」と述べた。