大胆な建築デザインを生み出す“組織設計のカリスマ”とは
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日本における建築の組織設計事務所はユニークな存在。
設計の前に土地やエリアの開発を担うデベロッパー、設計だけでなく施工・保守まで担うゼネコン、設計にフォーカスするが意匠だけでなく構造や環境まで設計を行う組織設計事務所、意匠設計にフォーカスするアトリエ系設計事務所。
多くの人が森ビルのようなデベロッパーや竹中工務店のようなゼネコンは知っているし、安藤忠雄のようなアトリエ設計事務所の個人名は知っているけれど、日建設計のような組織設計については知らない。
建築は公共性の高い総合芸術(技術という意味も含むアート)であり、時代をつくる思想・潮流は建築家が発信・形成していますが、それを支える黒子のような存在はもっと知られて良いと思います。日本の建築の設計や施工の技術力は大変に高いですからね。
株式公開せずに社員のみで全株式を保有しているところとか、個人の名前があまり出ずにクライアントファーストで動いていくところとか、規模拡大を目指していないけど結果的に規模拡大していっているところは、戦略系コンサルのようなプロフェッショナルファームのような匂い・空気を感じてしまいます。建築設計の道に進む上で、大規模建築に興味がある人は誰もが憧れる組織設計事務所が日建設計、といっても過言ではない組織設計事務所。
自分が知っている範囲だけでも、日建設計で働いている人たちはとにかく建築が好きで、良いものを作ることに全力を捧げられる人たちが働いている。
学生時代は、安藤忠雄氏をはじめ、伊東豊雄氏やSANNA、内藤廣氏など、個人設計事務所が設計した建築に目が行きがちで、正直なところ、組織設計が設計した建築にあまり興味を持てなかった。
斬新な設計や目新しいものに目がいきがちで、日本の組織設計事務所が設計する建築は無難なものを作ってる…というイメージを持っていた。
そんな自分にも、日建設計が設計した建築だけは明らかに違って見えた。
ホキ美術館も見に行ったけど、
日建設計ってこんなにかっこいい建築を設計するんだ…すげぇ…!!
と感動したのを、よく覚えている。
外観も、内観も、そして森本草介氏の作品をはじめとする展示物も、何もかもが良かった。
そうしためちゃくちゃすごい組織設計事務所と、ザハ・ハディドが組んで設計する新国立競技場は、夢のようなコラボで出来上がるのを楽しみにしてたんだけど、それは叶わなかった。
もし実現していたら、日本が誇れる建築物になったのは間違いないだろうに…ホキ美術館 行きたい場所のひとつですが、このようなお話しを読むと余計に行きたくなる。
アートは建物と合わせて楽しめるようになったのは
国立西洋美術館がきっかけだったと思います。
国内でコルビュジエ 唯一の作品。