2021/11/25

【革新】次の「美味しい魚」はここから生まれる

コンサルタント(元NewsPicks記者)
急成長している、魚の養殖産業。
養殖の意義の1つに、魚の品種改良がある。
甘くないヘビイチゴを甘いイチゴに、イノシシをブタに、というふうに、農業や畜産業の分野では、長い歴史をかけて品種改良が進んできた。
一方、魚の場合は、基本的に野生のものを取っている。これを養殖し、卵から育てることで品種改良していこうという機運が高まっている。
この分野のリーディングカンパニーの1つが、リージョナルフィッシュだ。彼らはクリスパーキャス9(CRISPR-Cas9)といった技術を利用し、通常は何十年もの期間を要する品種改良を、数年間で行うことに成功している。
12日には、「スシロー」を営むFOOD&LIFE COMPANIESが、このリージョナルフィッシュらと魚の品種改良の共同研究を始めると発表。
梅川忠典社長に、魚の品種改良の可能性と展望を聞いた。
梅川忠典(うめかわ・ただのり)/リージョナルフィッシュ社長
1986年生まれ。京都大学大学院経営管理教育部修了後、デロイトトーマツコンサルティング、産業革新機構を経て、エリー株式会社(昆虫食ベンチャー)を創業。その後、リージョナルフィッシュ株式会社を創業(写真提供:リージョナルフィッシュ)
インタビューに入る前に、まずは魚をはじめとする農畜水産物の品種改良について、おさらいしよう。