欧州のコロナ死者、冬季に70万人増も WHOが警告
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まだ色々と検証する最中だとは思いますけれども、予測と違う流れに戸惑います。コロナが終息するのにはワクチン接種だけだと解決できないものなのかなと思うと、治療薬しか期待できないですかね。海外往来が自由になる日が待ち遠しいです。
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ブルガリア等の接種率が低いのは現在はワクチン供給量の問題ではなくワクチン懐疑論や陰謀論といった世論の問題です。
ワクチン供給に関してはこれらの国もEUのワクチンプログラムにより人口比に応じた供給を受けています。しかし実際は使い切れなかったワクチンを他国に融通しているのが現状です。
ブルガリアの事情については次の記事がまとまっています。
https://www.nzz.ch/english/in-bulgaria-mistrust-of-the-state-is-limiting-vaccinations-ld.1649843
様々な報道の中で低い接種率の理由として挙げられているものを列挙するだけでも政府に対する不信、医療関係者、特にかかりつけ医に広がるワクチン懐疑論、予算不足やスタッフの国外流出による脆弱な医療体制、フェイクニュースに対抗出来る成熟したメディアの不在、必要な広報キャンペーンの軽視、政府による上からの措置に対して根強い抵抗を引き起こす共産主義時代の負の記憶、不安定な政局の中でCOVID陰謀論を公然と唱えるポピュリスト政党が支持を集める故に選挙を前にしてCOVID対策に関して強いメッセージを打ち出せない政治家、そもそも少子化と移住によりブルガリアの人口は過去15年で10%も減っておりCOVIDによる更なる人口の減少にも鈍感、などなど。
ルーマニアでは加えて接種率の低い農村部で強い影響力を持つ正教会が接種推進にあまり協力的ではない事が指摘されています。
反対にスペイン・ポルトガルの接種率の高さに関しては平時のワクチン受容率の高さ、1960年代のポリオワクチン接種に関して両国とも教訓となるエピソードを持っていること、現在の医療システムは独裁政権後の民主化の中で獲得されたものという意識があり国民の信頼も高いこと、両国とも年初のアルファ株で多大な犠牲を出しており、それが高齢者及びお祖父ちゃんお祖母ちゃんが大好きな若者の高い接種率に繋がっている、等の事情が報道されています。ワクチン接種率の違いが死亡者数に与える影響は大きく、国によって明暗が分かれています。
ワクチン接種を完了した成人が75~80%以上の国では感染者数が増えても死亡者数を抑えることができている傾向にありますが、ブルガリア、ルーマニア、クロアチアなどワクチン接種率が20~50%に留まっている国々では、接種が進んでいる国と比べて、同じ人口あたりで数十倍の死亡者数を記録しています。
接種が進まない理由の根底には、政府や医療に対する国民の不信があるのかもしれません。この欧州の現状は、ワクチンの普及がいかに重要であるかを象徴しているとも言えるでしょう。