円相場1ドル=115円台に値下がり 4年8か月ぶり円安ドル高水準
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最近どこかでビッグマック指数が話題になっていましたが、1ドル100円のとき、仮にハンバーガーがアメリカで1ドル、日本で100円なら、100円玉1個でアメリカでも日本でもハンバーガーが一つ買える勘定です。インフレが進むアメリカでハンバーガーが2ドルになって日本で100円のままなら、100円玉ではアメリカのハンバーガーが半分しか買えません。ドル円相場が1ドル50円の円高になって、日本でもアメリカでも100円玉でハンバーガーが一つ買えるのです。欧米諸国でインフレ圧力が強まり日本がデフレを心配する今の状況下で、本来は円高に動くべき円が逆に安くなるということは、世界の中で日本の購買力が急速に衰えることを意味します。
インフレ率と取引通貨を勘案した円の実力(実質実効為替レート)は、大胆な金融緩和を提唱したアベノミクスの実施が視野に入り始めて以来3割以上円安に動いており、最近、その傾向が強まっています。政府が巨額の赤字と借金を積み上げ日銀がその国債を買って国民に大量の円をばら撒く傍ら、円の価値の裏付けである日本の生産力を本質的に高める政策、つまり、劣化を続ける日本の企業立地環境の改善に目が向かないことが今回の景気対策でもはっきりと見えました。政府と日銀が黙示的に円の毀損策を取っているわけですから、円安が進むのも頷けます。
「アメリカでインフレが続き利上げの時期が予想よりも早まるという観測もあってドルが買われている」とありますが、短期的に起きるそうした投機的な動きはともかく、本質的なところで円が見放されているのでないことを念じます (・・;昔はジャパニーズクオリティの製品を作って輸出するなどの産業が日本の成長を支えてきましたが、今はもう海外で安価に作ってもクオリティも日本で作る場合と変わらないため、日本も大きく変わらなければならないと思います。
だから最近の円安傾向は長期的にみて、日本にはあまりいいことだとは思いません。
また、今回の円安は日本の経済力の低下を如実に表しているのではないかと思います。