(ブルームバーグ): ソフトバンクグループのビジョン・ファンドは、4人の投資家をマネジングパートナーに昇格させる。この中にはリディア・ジェット氏が含まれ、同社でこの地位に就く初の女性となる。

ジェット氏は性別の壁を打ち破ろうと決心していたわけではないとしながらも、地位の高い女性投資家がまれな業界でこうした女性が増えることの重要性を認識していると述べた。新人の女性は「見習い、目標や手本になる先輩女性の存在をありがたく思うものだ」と発言。「私はそうした立場にあることを光栄に思う」と続けた。

ビジョン・ファンドでは4月の年度初め以降に採用した投資家41人のうち、ほぼ半数が女性だと、広報担当者は明らかにした。

ジェット氏がソフトバンクでこれまで注力してきた分野の一つは電子商取引で、同氏の昇格はビジョン・ファンドにとってこのセクターが重要なことを示唆している。ソフトバンクグループが早期から出資した韓国の大手電子商取引会社クーパンなどが後押しし、ジェット氏はマネジングパートナーの誰よりも社内で高い平均リターン率を上げていることが、ブルームバーグが確認した数字で明らかになっている。

同氏はクーパンの取締役会メンバーを務めるほか、米ファナティクスやインドのフリップカート、インドネシアのトコペディアといった小売業者への支援も手掛けてきた。

マネジングパートナー昇格者にはこの他、米国を拠点とするビカス・パレク氏らがいる。同氏は米国で企業投資の監督に携わり、2019年のウィーワーク再編や、16年には英半導体設計会社アームの買収を主導した。

原題:SoftBank Fund Adds New Leaders, First Woman Managing Partner (1)(抜粋)

 

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