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PricingってSaaSに限らず一番むずかしい問題だと思います。特にSaaSの場合、積み上がりのビジネスだからこそ、過去積み上げてきた安い価格で契約した顧客に対する価格アップが出来ず、CSコストとの相殺でPost IPOでも黒字化できない現象がよく見られるように思います。

記事にあるようなサービスフェアバリューを算出することができればいいのですが、正直最初は相当難しいと思います。特に新規カテゴリの商品ほど、価格なんて合ってないようなものです。

個人的には、原則高めにプライシングは設定しておくべきではないかと思います。市場が盛り上がったり、マスに広がれば必然的に下落圧力が働くので、吸収できるだけのマージンを確保しておかないと、販売促進や市場拡大についていけなくなります。特に日本で言えば、価格アップはChurnリスクの高いチャレンジだと思います(牛タン原材料不足による価格高騰のニュースでも話題になりましたね、、、)

SaaSのプライシング関連でいえば、こちらのDNXベンチャーズさんのnoteも非常に参考になりますのでご参照下さい。
https://note.com/dnx_vc/n/n3a8a03e5f59c
SaaSのPricingで従来のソフトウェアと比べて難しくなったポイントは、従来のソフトウェアが大手企業向けの高価格帯か、シュリンクパックのようなパッケージで均一の低価格といった二極化だったのが、一部の例外を除き、同じものをどのレンジの企業にでも販売できるようになったことだと思います。例えばSFAのようなパッケージは10人で使う場合と10,000人で使う場合に1,000倍の価値が出るとは言えないので、単純に1ユーザーあたりの価格を定義するだけだと大規模な商談になった時に合理性が出なくなるケースが多々発生します。かといって、ボリュームディスカウントを織り込んで値決めをして定価を設定すればいいかというとそうでもなく、特にビジネスアプリケーションでは企業毎に利用用途や期待する価値が異なるケースも多々あるため、「定価で一切値引きしない」というポリシーより、カスタムのPricingで提案することが求められる事が出てくると思います。またユーザー数やストレージ容量など何を基準にチャージするかを決めるのも重要で、初期のマーケティングツールは大量にメール配信できる機能そのものに価値があったので、メール配信件数でチャージするものが多かったですが、B2B向けのマーケティングオートメーションでは格納するリードコンタクト数で課金するなど、ツールの目的によっても変化するので、自社のサービスは何を基準に価値を測るのかの決めが重要で、この点に着目するとそのツールがどのような思想の基に提供されているかを理解するヒントになると思います。
直近、米国SaaSでは従量課金がトレンドになっているように思う。このあたりは米VCのBessemer Venture PartnersのPricing Course(①)や、② OpenView Venture PartnersのProduct&Pricingが参考になりそう。

https://www.bvp.com/pricing-course
https://openviewpartners.com/blog/category/product/#.YZsPDPHP30o

そのほか参考:米国のSaaS企業の料金表のトレンドは?
https://newspicks.com/news/6277959
稲森和夫氏の「値決めは経営」は名言だと思う。
価格と価値を経営レベルで徹底してやっている代表格はキーエンスで、下記記事も面白い。
https://newspicks.com/news/6354361
SaaSに限らず、サービスが生み出すのは何らかの金銭的リターンです。
それに応じて値付けするのは至極真っ当。
記事内にもありますが、SaaSは進化し続ける性質のため、その理論でいくとアップデートごとに値上げしてもおかしくない。
ずっと使用している顧客からすれば初期の金額が自然とアンカー(基準)になっている場合も多く、だからこそ、数式でフェアバリューを捉えるのは難しいんでしょうね。