「飲む中絶薬」１２月下旬申請へ…英製薬会社、承認なら国内初
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私は専門科ではないですが、掻爬術だと合併症も比較的シビアなものが目立つ印象です。感染や出血に加えて子宮穿孔や子宮癒着症など。当然、稀ではありますが。
参照: Cooper DB, Menefee GW. Dilation and Curettage. 2021 Mar 21. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2021 Jan–. PMID: 33760550.
注目のコメント
おぉぉ！世界からだいぶ遅れてではあるものの少しずつ日本も女性を大切にする社会になってきているなと感じます。（大切にされている側面もあると思いますが、医療においての話です。）
このために安易に中絶されるようになるのではないか、というご指摘は不適当で、今現状年間14万件も人工妊娠中絶が行われています。年々減ってきてまだこの数字です。今の日本では全例手術で行っています。そのやむを得ない中絶を、少しでも女性の体に負担なく行うための経口薬、これにより性が乱れるのではという批判をするのではなく、そうならないように望まない妊娠はしないようにちゃんと避妊することが社会常識となるようにしていくことの方が建設的ですし、できればそもそも望まない妊娠がなくなるに越したことがありません。中絶したい人なんていませんので。
そして非常にconservativeな日本に経口中絶薬を導入するには数知れない障壁と苦労があったであろうと想像します。それは医学的な良し悪しとはまた別次元の話で、女性を守るために多大なる尽力をして下さった関係各所のみなさまに心より感謝します。いきなりこのニュースが朝から出てきて、声を出して驚いてしまいました。
HPVワクチンの件といい、女性のリプロダクティブ・ヘルスにおいて、大きな変化が今起きています。
「飲むだけで中絶」となると、「軽く中絶できるようになり、安易になるのでは」と言う批判がかなり出現しますが、これは産婦人科医として明確に異を唱えます。
まずこの薬は、WHOの”必須医薬品モデル・リスト”にも登録されており、女性の身体を守るには必須と考えられています。
また現在行われている外科的手法は身体的負担・費用負担ともに大きいのが現状です。
世界では経口中絶薬が主流となっており、いまだに身体的負担が大きい手術を行っているのはある意味異様ともいえます。
また「飲むだけ」だから簡単、と印象のみで捉える方もおられますが、内服は複数回必要ですし、吐き気や嘔吐が出現することもあります。
腟から排出されるので出血もあり、女性はその対処も必要です。決して「飲めば簡単に中絶できる」ではなく、女性の身体・心理的負担はあります。
その中でより身体・金銭的により負担を少なく中絶できる方法が存在することは大変重要です。
また現状として、薬の個人輸入（経口中絶薬については違法ですが）などにより得体の知れない薬を使う方や、費用負担から受診できず、気付けば中絶可能週数を過ぎてしまう女性は居られます。
この様な現状を阻止する為にも医療システムにこの選択肢があることは重要です。
今後運用にあたり、医師の診断・フォローの下服用する事は求められますが、この薬は遅くとも10週までには内服しなければならず、それ以降では使えません。
産婦人科受診自体のハードルが高い日本では、10週までに受診するのが中々難しい方も多いと考えられ、ここに対するフォロー・教育も必要になります。
他の部分でもきちんとした性教育は必要です。日本では全く教育が追いついていないのは事実です。
性教育というとコンドームなどの話が想起されやすいですが、妊娠のメカニズムや母体の変化、年齢ごとの流産率なども重要な情報であり、この様な知識が教えられる事がない現状も変えなくてはなりません。
しかし「きちんと教育されない限り薬が使えない」というのは話が異なります。
女性の選択肢を確保しつつ、その選択肢をより有効に使える教育を増やしていくのが、今の社会に求められています。経口中絶薬は理想の方法ではなくこれがある国でも別の中絶法も使われているが、日本で選択肢として使えないのは困るので早く承認されて欲しい。記者の人たちはしっかり取材して伝えて欲しい。
