“培養肉”で霜降り和牛と割烹料理
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培養肉、面白いですが課題もいろいろ指摘されてます。
例えば、培養肉は温室効果ガス削減につながると言われていますが、現状のところ培養肉は生産過程で多大なエネルギーを消費します。これが火力発電で賄われていれば、本当に削減になるのかはわかりません。
倫理的観点からも、生体を殺さない(霜降り肉の場合は運動制限もさせますよね)から良いと思われがちですが、そう単純でもありません。
例えば培養肉は人間を自然から一層疎外させる、肉食への固執を強化して、節制よりも動物搾取へと向かわせてしまうといった批判も目にしたことがあります。
倫理的にどうなのか、は個々人の価値判断になるでしょうが、本当に環境に良いのか、という数字で示せる部分は数字で示して欲しいですね。培養肉は植物由来代替肉とは別の選択肢としてのポテンシャルがあり、投資が飛躍的に伸びている分野です。
品質や安全性などを担保するルール形成が必要ですが、欧米を中心に植物由来代替乳製品が急速に普及したり、リアルファーがフェイクファーに置き換わったように、今後一気に一般的なものとなり「植物肉または培養肉を選択しなければ恥ずかしい」というような風潮が見られるようになるかもしれません。
植物由来シーフードは食感に課題があるとのことなので、細胞培養シーフードも期待できる分野かと思います。2025年には食肉市場の10%、2040年には190兆円にもなる市場の60%が代替肉に置き換わるという調査結果もでてきています。
さらに、その内培養肉が35%、植物肉が25%と、プラントベースを培養肉が上回るという、今と逆の割合と予想されています。
記事内でも取り上げられてる「食の安全基準」等の法整備が整っていないこと、1つあたりのコストが市場流通できるほど下げられていないことから、現時点では植物肉や昆虫食の方が先に市場に流通しています。
今後の食肉需要の高まりに対して環境負荷の低い代替肉の開発は急務となっていますが、培養肉に関してのハードルは多い状況です。今後どの様に浸透していくのか、国内外含め注目していきたいと思います。
参考記事
「Most ‘meat’ in 2040 will not come from dead animals, says report」
https://amp.theguardian.com/environment/2019/jun/12/most-meat-in-2040-will-not-come-from-slaughtered-animals-report