2021/11/21

【異変】アメリカ政治を侵食する共和党の「暴力主義」

INDEX
  • 民主党員を「殺せ」
  • 脅迫・恐喝が日常化
  • エリート層が政治的暴力を支持
  • 「国を救う」ためなら暴力もアリ
  • 2024年の選挙イヤーに暗雲
  • 暴力容認でも支持は揺るがず
  • 「市民集会」を開くのも危険

民主党員を「殺せ」

10月にアイダホ州西部で開催された保守派の集会で、1人の青年がマイクの前に進んで質問した──「いつになったら民主党員を殺してもいいのですか?」
「いつになったら銃を使えるようになりますか?」彼は会場の拍手に応えるように続けた。「われわれが彼らを殺せるようになるまでに、彼らはいくつの選挙を“盗む”のでしょう?」
共和党の地元州議会議員は、「もっともな」質問だったと発言した。
オハイオ州では2022年の中間選挙に向けて共和党の上院予備選挙に臨む有力候補が、マスクの着用やワクチンの接種を強要する連邦政府の「暴政」に抵抗するよう、動画で党員に呼びかけた。
「ゲシュタポがあなたの玄関に現れたら、何をすべきかは分かっているでしょう」。ホロコーストの生存者の孫であるジョシュ・マンデル候補は、9月に公開した動画でそう述べている。
(OsakaWayne Studios/Getty Images)