「Go Toトラベル」見直し策まとまる 再開は年明け以降に
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ホテル系の信頼できるメンバーで情報交換をすると、GoToの準備でかなり気になっているのが「逆ざや」とも言える現象が認められるかどうかです。実際に地方自治体の実施している施策で「宿泊費実質無料」とうたう事例はいくつか出ています。
発表されている情報(宿泊費のみの場合補助は30%で上限7,000円、地域共通クーポンが平日3,000円・休日1,000円の固定が一人当たりに補助される)から試算すると、宿泊費が一人当たり4,286円を下回ると、実質負担額がマイナス、つまり逆ざやが生じる状態になります。
現在の販売価格を楽天トラベルで宿泊日を12月6日(月)、地域を大阪市全域で検索してみると、逆ざやが発生する8,572円(税込9,429円)を下回る価格で販売している宿泊施設は 443/544 軒となります。現在日本で最も状況が悪いと思われる大阪で需要が低そうな月曜日を選んでいますし、GoToトラベルが再開されると需要増加により値上がりすると予測はされますが、それでも81.4%の施設で 逆ざやの可能性があるわけです。
逆ざやが認められれば、低単価の施設は敢えて逆ざやを発生させる方が稼働率を大きく引き上げることができでしょうから、そういう戦略をとるところが出てきてもおかしくありません。一方で「実質無料」で泊まれるホテル・旅館であるという印象がつくと、GoToが終わった時点で元々の金額で宿泊していただくことはかなり難しくなりそうな気もしています。ブランド価値を毀損する行為なのかもしれません。
燃料や食料品など様々なものが値上がりしていますし、元々ホテル・旅館の業界は利益率が低い上にコロナ禍での雇用維持のために大きな借入を行った企業も多く、それを考えると今後の経営のためには単価を引き上げていく必要があります。個人的にはGoToトラベルでの補助を契機に少し価格を上げさせていただく方向に進めないかと思っています。
簡単なものですが実質負担額のシミュレーターを作りました。ご興味のあるかたはご利用ください。
https://www.dropbox.com/t/niDeqUsbQX0DDKlv
注目のコメント
補助率30%、上限額は宿泊で1万円、日帰りで7,000円。地域共通クーポンは定額。平日利用で3,000円、土日祝で1,000円。
特にクーポンを平日と土日祝で金額に差をつけたのは低単価施設からすると有り難い。