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「ドラッグ・ラグ」に懸念=薬価下げで日本回避―製薬協会長

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  • 独立系臨床薬理コンサルタント Clinical Pharmacologist

    製薬会社のポジショントークはそれはそれとして受け取っておきましょう。日本で薬価が上がることによって潤うのは誰なのか、ということです。

    ドラッグラグ拡大のメカニズムについては、以下のnoteに詳細を記しました。

    https://note.com/_stapcdm/n/n6ec7f812f5d5

    日本への参入障壁として、薬価が低いこと以外に挙げなくていけないのは、日本における開発コストが高すぎることです。海外バイオテックが日本に参入する際には、その初期投資が必要なのです。

    その日本における追加コストとは、日本におけるガラパゴス薬事規制による追加臨床試験と、日本の薬事規制に対応するための日本法人の維持費です。


注目のコメント

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    専修大学 商学部教授

    日本の医薬品流通が世界標準からかけ離れていることが日本離れの理由です。

    (1) 国民皆保険制度
    すべての国民が公的保険か公的扶助を受けるシステムになっています。通常では3割負担以外の分および月額の上限分以上は公費負担されています。

    (2) 薬価制度
    国民皆保険の公定価格リストとして薬事承認後「薬価収載」されます。原価から積み上げる方式、類似の医薬品を参照する方式、海外の販売価格を参照する方式が組み合わされます。当局は実勢での流通価格も調査しており、医療機関が薬価差益獲得のため医薬品卸に要求する「値引き」が年1回見直される価格に反映される結果、「価格が毎年下がり続ける」仕組みです。増加する医療費を抑制するために製薬企業の売り上げを減少させ、医療機関の単価報酬を維持させることから製薬企業側には不満でしょう。

    (3) 海外は自由価格
    海外は基本的に需要と供給で決まり、製薬企業は自由に価格を設定します。近年の医薬品は未踏領域の治療を可能にするものがあり、1人の治療に数千万円単位の価格が付けられていることも珍しくありません。また、ほとんどの医薬品は物価以上に「毎年値上げ」されますが、ライバル薬が出ると製薬企業は価格を引き下げて対抗し、特許が切れると一斉に発売されるジェネリック薬(コピー薬)の価格攻勢に負けて市場から撤退することもよくあります。

    世界での販売が見込める製品を日本で最初に出すと、日本の政府が決める「低価格」がつきます。日本の製薬企業が日本だけで医薬品を販売していた時代は受け入れていましたが、世界で販売するとなると世界の価格にも影響を与え戦略的にも望ましくありません。世界で最も有利な事業展開ができる米国で先に臨床試験を行い、米国で販売し、価格設定の実績を付けてから日本に導入する方が得策ということになります。また、日本の成長性と薬価下げにより、日本だけで事業を行う企業は事業の成長性そのものも難しいといった事情もあります。

    さらには、コロナ禍で日本政府は日本での医薬品の許認可に日本での臨床試験を求めずに迅速に承認しました。皮肉にも、日本の保険制度の充実が臨床試験を難しくしています。今後もこれが続くなら、日本での臨床試験を行う理由がなくなります。政策をセットで検討し直さない限り、製薬企業の日本離れと日本だけで事業を行っている企業の再編は必ず起こります。


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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    記事内容はその通りだと思う一方で、だからといって薬価を上げれば済むというシンプルな話でもありません。

    日本の誇るファストフードのように日本の医療が実現してきた「安い」「早い」「うまい」はいつまでも維持できず、それが「うまい」の一部を奪う(効果の高い新薬を使えない)形で進んでいるという話だと思います。

    現在の日本の医療は、特殊なバランスの中で上記三者のぎりぎりの天秤を維持しており、薬価の高騰はそのバランスをたちまち壊し、間違いなく国民の理解を得られない形で歪みを生むでしょう。医療システム全体の中で何を優先するかのコンセンサスを形成することが重要な第一歩と考えます。


  • 病院勤務 東京大学医学部医学科卒業 医学博士

    高額医薬品の自己負担額を大幅に上げない限り、この問題は解決しないでしょうね。

    お金さえあれば年間何千万円する治療でも受けたいという人はいるでしょうし。

    個人的には抗体薬品からRNAベクター治療に移行が進めばもう少し開発費は安くなるのではないかと期待しています。
    抗体はby chanceで作られる物ですし量産も手間がかかります。RNAはデザインできるので開発の無駄と製造過程も効率は悪くないはず。
    国際的にGDPの上昇率を上回る薬価の上昇は問題にならないだろうかとも思います。


    日本ではしわ寄せとしてジェネリック薬品の薬価下げによる供給不安も問題だと思います。

    追記:日本の薬価のせいで海外製薬が中国へ行っているわけではないと思います。治験に安い人材が必要ということがあるとは思います。倫理基準の緩い中国は臨床研究が非常にし易いです。

    売る側としてはは日本は完全にカモです。2020年度のキイトルーダ(免疫チェックポイント薬 抗がん剤の売り上げは世界で143億ドル、うち日本は1183億円(約10億ドル)を売り上げています。人口を考えると明らかに他国より使いすぎでしょう。治療費の上限を設けることが如何に薬剤選択のブレーキをかけずにいくらでも使えるかの証左でもあると思います。


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