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​ー ベンチャー・キャピタルなどが典型ですが、事業もまだ始まっていないアイデアだけの段階でも、投資家が巨額の資金を投じるケースが増えています。ー

ベンチャーキャピタルを長年やっておりますが、これには違和感が強い。

古今東西キャピタリストのほぼコンセンサスだと思いますがアイデア自体は無価値ないしは極小、実装力こそ大事、更に大事なのは実装したプロダクトやPoCしたサービスを​​スケーリングするエグゼキューション、それら一連のグラスイーティング(血を流してガラスを喰うよう)な日々の経営をやり抜く経営胆力。デイワンの段階で見るのはアイデアそのものではなくこれら一連のケイパビリティです。無論ハズレることも多々ありますがそれらの仮説検証作業がスタートアップ投資そのものです、アイデアなどそのうちのごく小さいいち構成要素に過ぎない。

とは言え身銭を切る当事者じゃない人が側から見て我々がアイデアに投資しているように見えるのは理解ができなくはありません、がそれをより系統立てて説明するなら、拙著「テクノロジー思考」でも論じましたが、その根本は
第1に、テクノロジーのエクスポネンシャルな発展によるイノベーション至上主義的社会背景が一つ、
第2に、過剰流動性
第3に、グローバリゼーションの極度化による情報非対称性の解消、この3点です。

もっと言えばその3点は資本主義の歴史や本質そのものであって、昨今のありようを私はけして資本主義の限界とも変容とも捉えていません、しいて言えば極端な加速、くらいの話ではと。

もうひとつ重要な事を蛇足するなら、エクスポネンシャルカーブというものは過去のカーブがどんどん平たく寝て見えるほどに今のカーブがキーンになる、という性質。どういうことかと言えば、いつの時代もその時代の人たちは今が特別だと感じ同じような議論をしていた、という事でしょう。オランダチューリップも、大航海時代もゴールドラッシュも、ドットコムバブルもSNSがなかった程度の違いで同じような事を話してたのでは。
「アイデア段階から投資をしないと、高い利回りが取れない」という指摘には納得です。株式、不動産から企業買収まで、価格は上がり続け、投資の利回りは下がる一方です。そうした構造を突き詰めると、「アイデアのうちに投資する」やり方しか残されないのかもしれません。
アイデアと意匠権や特許権など知的財産権、通称、知財のことで、21世紀に入り経済成長をけん引する原動力になっています。それは国家レベルでは経済成長と知財の数の比例関係、同じく企業レベルでも利益の伸びと知財の数の比例関係にはっきりと出ています。21世紀に入りデジタル化進んだことで、IT関係の知財の持つ価値が桁違いに大きくなりました。それをGAFAは独占的に持ち得たからこそ、時価総額が100兆円を超えるような企業価値がついたのです。総じて日本企業は、ここが弱かったのが生産性停滞の最大の要因だと見なして良いと思います。
特許などの知財についてのレベルが日本は低いと痛切に感じます。先日の本庶博士と薬品会社の和解をみても、それがあらわれています。大企業へ弱者が知財を主張すると潰しにかかる傾向が強い。これを改めなければなりません。
たしかにほぼアイデアレベルのPOCレベルのサービスにお金が集まったり、クラウドファンディングもまだモノが無い状態から資金が集う。
解像度高くて、"期待生む"アイデアは充分に価値がある。
そういう構造を切り取って考え、新たな市場概念を創っている事がとてもすごい。
この連載について
まるで預言者(プロフェット)のように、新しい時代のうねりをいち早く紹介するNewsPicksのインタビュー集。本質を見抜く視点を毎週つむいでゆくことで、ちょっと先の未来を覗こう。