2021/11/19

【分析】「アイデア」にお金が集まる構造的理由とは?

NewsPicksエディター/音声事業 プロデューサー
先進諸国で資本主義を批判する声が広がるなかで、別の視点から資本主義の限界と可能性を照射する一冊、それが『アイデア資本主義』だ。
著者の大川内直子氏は、これまでの資本主義は「空間」「時間」「消費と生産」をフロンティアとして切り開くことで、富の増大を図ってきたと述べる。
しかし21世紀を迎え、どのフロンティアもその限界を露呈させるなか、新たなフロンティアとして浮上したのが「アイデア」だ。
現在では、成果や実績を上げていなくても、アイデアさえあれば大きな資本を集めることができる。
この状況は資本主義の閉塞感を打破しうるものなのか。人類学とビジネスが交差するフロンティアに立つ著者に、新しい資本主義の可能性を聞いた。
INDEX
  • 「将来のため」は資本主義的な動き
  • アイデア段階しか利回りが上がらない
  • 虚偽のアイデアが蔓延したらどうする?
  • 文化人類学はビジネスにつながる

「将来のため」は資本主義的な動き

──資本主義の根本を、「将来のより多い富のために現在の消費を抑制し投資しようとする心的傾向」に見る、という本書の視点が新鮮でした。
貯金や投資だけでなく、たとえば週末たっぷり遊ぶために金曜日のうちに宿題をやってしまう、などというのも「資本主義的」な行動といえるでしょうか?