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記事の「製造拠点整備」について、すでにJCR(兵庫)でのアストラゼネカ社製、武田薬品工業光工場(山口)でのノババックス社製ほかに相当額の予算が投入されています。それを発展させるため制度設計・整備を行うという意味での政府広報に近い内容だと理解します。この方向の政策は現在の日本で必要だと思います。

計画的・戦略的な考えをもてば、ワクチン技術の確保は国家防衛に近い扱いとなるべきものですが、かつて日本はワクチン先進国ながら、近年真逆の方向に舵が切られていました。

インフルエンザの季節的流行への対処のため、日本は1977年から小、中で集団接種を始めました。効果を上げましたが、一定の割合で副反応が出て、極まれに死に至るほどのケースもあります。有効率と安全性の関係を科学的に分析しても「公衆衛生的」に大きな意味があったはずですが、日本では副反応への反発を避けるように1987年には希望者にのみ実施、1994年には希望者は個別に医療機関へ出向いて接種を受ける任意接種へと切り替えました。

(確率的に誰にも起こり得る)副反応の発現は国にも製薬企業にも責任がないとのごく普通の考え方が理解されず、国に損害賠償を求める訴訟が頻発しました(製薬企業が出す基金で健康被害に対する対応はされます)。その流れが現在まできており、HPVワクチンでも同じことが起こりました。ごく最近少し逆方向に流れが変わりました。

「HPVワクチンの接種勧奨再開へ 厚労省部会が決定」(時事ドットコム 2021年11月12日)
https://newspicks.com/news/6348071?ref=user_1310166

以前も日本の製薬企業は、ワクチンについては海外に輸出するほどの事業は行っていませんでした。理由は(従来製法の)ワクチンは比較的簡単に作ることができ、多くの国で自給または近隣調達ができていたためです。そこで製薬企業は極端にワクチン設備を縮小させました。その後ほとんどはワクチンの研究開発を行わず、一部の企業は海外機関が提供する助成金がつくところは取り組んでいた印象です。

以上が、これまでの日本のワクチン行政の大まかな流れと企業の対応です。一方、海外ではワクチンはそもそも国益上の課題であることと、パンデミックは定期的に起こるという必然から製薬企業も技術開発に力を注いできました。この差が出ています。
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)に設置する「先進的研究開発戦略センター」を司令塔に、産学官の有力な研究プロジェクトに集中的に研究費を投入し、パンデミックに対応するワクチンの迅速な開発を進めるそうです。
が、あくまで予算がコロナの経済対策なので、終わると予算なくならないか心配です...
製造の前に研究があまり出来てないような