2021/11/16

【独占】ドコモが出資した、日本発メタバース企業の正体

NewsPicks 編集部 記者・編集者
今話題の「メタバース」領域で、急速に注目を集めているスタートアップがある。
世界最大のVR(仮想現実)イベントなどを開催するHIKKY(東京・渋谷区)。これまで自己資金だけで事業を運営してきたが、2021年11月15日にNTTドコモから65億円を調達したと発表した。
2018年の創業からわずか3年で、社員数は58人だが、今回の調達で、企業価値は一気に500億円前後となる計算だ。未上場の企業価値ランキングでは、学習塾向けAI教材を手がける20位のatama plus並みの規模となる。
急成長を遂げるHIKKY(ヒッキー)とはどんな企業なのか。舟越靖CEOへのインタビューを通じてその正体に迫る。
INDEX
  • 世界最大級のVRイベントを主催
  • 現実よりも面白い世界を作る
  • NTTを飛び出して起業した
  • 巨大企業との競争に備える
  • バーチャルな世界を当たり前に

世界最大級のVRイベントを主催

 HIKKYは、VRを活用したイベントの運営やコンテンツ作成を手がける。その中でも最大のVRイベントが、2018年から年1~2回のペースで開催している「バーチャルマーケット」だ。

 当初はアバター向けの服やグッズなど、デジタルコンテンツを展示・販売するクリエイター向けのイベントとして始まった。
 その後、来場者数の急増に注目した企業も続々と参加し、トヨタ自動車やJR東日本だけでなく、フェイスブックやディズニー、アウディまでがこの「バーチャルマーケット」に出展した実績がある。

 2020年に開催された5回目は、来場者数が100万人を超え、VRイベントとしては世界最大となっている。
──バーチャルマーケットとはどのようなイベントなのでしょうか。
舟越 2018年の1回目では、すでに相対でのデジタル商品の売買や物々交換は始まっていました。クリエイターを集めてこうしたコンテンツを展示できるようにしたイベントがバーチャルマーケットです。
初回の出展者数は、クリエイターだけの参加で、1500人くらいのイベントでした。
しかし、2回目には、すでに12万人が参加し、4回目には100万人を超えました。コロナ禍でオフラインのイベント開催が厳しくなったことも追い風になり、需要が急拡大しました。
大勢の人が集まることに着目して、従来のメインだったクリエイターだけでなく企業による出展も増えています。このバーチャル空間で企業が売買できるものは2つ。一つ目が、デジタル商品で、ゲーム会社などはこうしたコンテンツを売っています。