衣服の素材イノベーション企業Allbirdsが新規上場、次代を制する企業を見極める鍵は「持続可能性」
コメント
注目のコメント
Allbirdsの素晴らしいところは、サプライヤーと長期契約を結ぶ代わりに、サプライヤーにも脱炭素を義務付けていること。
また、サプライチェーン上の全ての材料の二酸化炭素排出量を計測し、消費者が確認できるようにしている。
エンドプロダクトを作るメーカーの仕切りのもとでないと、脱炭素は実現しないので、素晴らしい取り組み。製造から廃棄までの間に環境に与える負の影響が多くの製品の価格に転嫁されていないことは、最近度々指摘されているところですが、オールバーズはこの部分までビジネスに統合することを目指す希少な企業です。
今はライフサイクルにおけるCO2排出量を測定して公表するだけでなく、自ら製品に炭素税を課し、環境保全のためのプログラム投資に充てる取り組みを実施しています。
https://allbirds.jp/pages/sustainability
外部不経済(事業活動による市場外部(環境など)への負の影響)を自主的に内部化しているという点で、他企業と比較してアンフェアな土俵に立っているオールバーズですが(CO2排出量測定ツール公開したのも、他企業に同じ土俵に立ってほしい気持ちがあるのでしょうが)、上場してなお競争力が増し、環境とビジネスの共存の証明となることに期待したいですね。Allbirdsにはモダンなブランドビジネスの要素が一通り詰まっていると思います。
サステナビリティを前提としたプロダクト、デジタルとリアルが高度に融合した顧客接点、サステナビリティへのコミットとビジネスの成長を両立する戦略ストーリー、ファンコミュニティ型の新しいCRMなどです。
時価総額は現在$4Bほど。Under Armourの時価総額が$11B、Addidasが$58B、Lululemonが$63Bで、まずはこのあたりまでの水準まで成長できるかが注目されます。