英、コロナ飲み薬を承認 軽症者向け米メルクなど開発
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背景となった臨床試験ではCOVID-19の診断から5日以内の385人にこの薬が投与され、377人に偽薬が投与されています。全ての参加者が60歳以上または重症化リスクを1つ以上持っていましたので、必然的に実際の投与対象者もこれと同じか近い形になると考えます。
この参加者たちにモルヌピラビルまたは偽薬が5日間投与され、COVIDによる入院がどう変わるかが評価されています。
結果として、モルヌピラビルを投与されたグループでは、28人(7.3%)が入院し、死亡者は見られなかったのに対し、偽薬を投与された人では53人(14%)が入院し、8人が死亡しました。
本来はさらに750人の参加を見込んでいましたが、入院が約50%減少と中間解析の時点で大きな差がついたので、これ以上偽薬を続けるのが倫理的に認められないとされ試験が中断されています。
有効性という意味では、非常に大きな結果だったと思います。ワクチンの驚くような有効性を超えるものではありませんが、治療薬としては十分すぎる効果であり、重症化リスクのある人の重症化を防ぐ戦略の一つとして、期待されます。
ただし、あまり大きな参加者を観察できていないので、比較的稀な副作用を捉えることができないという安全性評価の限界があります。ここは、今後クリアされていくべき点です。産婦人科医的には妊娠中の服用が可能かどうかが気になるところですが、
モルヌピラビルはヒトの細胞に遺伝的な変化を引き起こすことはない、とのデータがでてはいるものの、
臨床試験では妊娠中や授乳中の女性は参加していませんので、ご留意を。海外渡航も含めて全面開放で、公共交通機関に乗るとき以外一切マスク無しの生活を英国では既に享受できてるけど、飲み薬も承認で完全にコロナ前に戻していくんだろうな。強化と緩和が行ったり来たりの日本やシンガポールと違って、緩和一直線の英米のやり方が好き