[デトロイト 27日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が27日発表した第3・四半期決算では、利益と売上高がそろって減少した。世界的な半導体不足が響き、ディーラーへの出荷台数が減少した。商品価格高やロジスティック関連費用の増加も重しとなった。

通年利益見通しは精彩を欠き、半導体不足の問題が2022年終盤まで続くと予想した。

調整後の1株利益は1.52ドルと、前年同期の2.83ドルから減少。しかし、アナリスト予想の0.96ドルは上回った。

売上高は前年同期の355億ドルから268億ドルに減少。純利益率も9%と、11.4%から低下した。

調整後の自動車事業のフリーキャッシュフローはマイナス44億ドル。前年同期はプラス99億ドルだった。生産されたものの、一部の半導体が欠如している車両の在庫の影響によるものという。

GMによると、フルサイズピックアップトラックやスポーツ多目的車(SUV)の価格を高く設定できたことや、電気自動車(EV)のリコールに関連し予想される20億ドルのコストの大半をサプライヤーの韓国LG電子がカバーするという合意によって、業績へのマイナスの影響は一部相殺された。

バーラ最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会議で、大型トラックとSUVは「非常に堅調だった」と強調した上で、「これら車両を十分に生産できる状況でない」と語った。半導体不足は来年も続くが、来年末に向けて改善するという見通しを示した。

CEOは株主に宛てた書簡で、通年の業績が115億─135億ドルとする営業利益のガイダンスの上限に近づく見通しとした。

決算を受け、GMの株価は約5%下落した。27日朝の段階で、GMの時価総額は833億ドルと、米テスラの1兆ドルを下回る。