114Picks
関連記事一覧
睡眠に特化したベンチャーキャピタル「Supermoon Capital」が始動
159Picks
The Q3 2021 Global Venture Capital Report: Record Funding Trend Held Strong
7Picks
York Capital’s Asia Spinoff to Form $3.5 Billion Hedge Fund Firm
4Picks
The End of Venture Capital as We Know It
3Picks
取締役会用資料の準備 (Sequoia Capital)
2Picks
Taussig Capital Re aims to bring non-traditional capital to re/insurers - Artemis.bm
1Pick
University Endowments Mint Billions in Golden Era of Venture Capital
1Pick
AXIS Insurance reshuffles Capital Risk Solutions team - Reinsurance News
1Pick
ILS Capital Management backs insurtech platform MLTPLY - Artemis.bm
1Pick
こちらの記事では主にSequoiaのストラクチャー変更に力点が置かれた説明がされていますが、AXIOSの記事(後掲)だとその背景がより詳細に解説されています。
特に同社パートナーの以下コメントは大変共感します。
「IPOの前夜になると、創業者たちは、私たちが取締役会を抜け出して、すぐに株式を分配しなければならないのではないか、という奇妙な力学を生み出しています。特に、多くの価値創造が後から起こるのに、なぜそれがデフォルトでなければならないのでしょうか」
4年前から「スタートアップ」という言葉を「未上場成長企業」といった枠組みで捉えるのではなく、上場後も含めて捉え、IPO後も継続成長するスタートアップを輩出することが新産業創出において重要だと唱え続けてきました。
ポストIPO・スタートアップの時代
https://newspicks.com/news/2461861
こうした課題意識がシリコンバレーでも共有されていることを感じた次第です。
こうした課題の解決のためには、ファンドの期限の制約や、未上場/上場を跨いだ投資枠組が実現できるかが重要なポイントになります。
期限の縛りや未上場/上場といったポートフォリオの制約がなくなれば、投資家側が早期の上場を促す必然性もなくなり、また上場後の継続成長を目指すことが共通のインセンティブになるため、事業成長というより本質的な課題にステークホルダーの目線感が集約できます。
そのうえで一番のネックになるのがLPの合意です。未上場株と上場株ではアセットクラスが異なり、アセットオーナー側の観点からはなかなか受容しにくい内容ではあるのでしょうが、この点、Sequoiaの新たなスキームが機能するのか、非常に気になる点です。
こうした枠組みが、日本でも作り出せるといいのですけどね。
Scoop: Sequoia Capital just blew up the VC fund model
https://www.axios.com/sequoia-capital-fund-venture-capital-model-36425923-deff-430e-9945-09b0ccb69c78.html
SequoiaのOpen ended fundへのシフトは、変化する市場への対応と言えるでしょう。以前と比べ、IPOを急がないスタートアップが増えている中、VC業界のデフォルトである「存続期間10年+2年」というのは時代に合わなくなってきてます。また、IPO後はマーケットからの資金調達が比較的容易になるため、成長へのドライバーがかかり、大きく成長する可能性があります。早期にEXITすることで利益を損ないかねません。
今回のシフトは、起業家フレンドリーであり、投資家フレンドリーでもあるため、追随するファンドも多く出てくると思います。日本のVCが追随するかどうかも含め、非常に興味深いです。
当方の理解では上場後も株式によっては保持するプラクティスはすでに起こっており、このような契約自体を見直す以前に期間の延長以外にも、それぞれのLP分に関して売却時期を別々に判断できるような仕組み等の検討が進んでいます。
ただ、VCのアセットに対する難点の一つが10年ですら他のアセットよりも長いという点にあります、したがって、そもそも、このような期間延長オプションに対してLPの賛同が取れる場合は一番シンプルなのが、10年の期間でそれなりのリターンが実現できている、(もしくはそのようなトラックレコードがある)VCに限られます。具体的に言えば、例えばセコイアが10年の期間が終了後、すでに数倍の利益を配分済みであれば、あとは活動に応じたマネージメントフィーの減額、もしくは減免を行えば、期間延長に反対するLPはいないと思います。今回の議論はそれをいちいちやるか、そもそも契約内容自体を見直すかという点だけの話という見方もできます。また、このような契約に対して、年々厳しくなるVC エグゼンプション登録の制限がどうなるかも非常に気になる点になります。この点もVCとしての登録からRIAへ乗り換えている巨大ファンドには問題にならない点ですが。下衆の勘ぐりかもしれませんが、このようなメッセージは年々厳しくなる当局のVCエグゼンプション登録に対する一つの反論なのかもしれません。
それ以外のソリューションとしては冒頭説明したように上場後の株式のVCのアカウントにサブアカウントを作り、ファンドとして利益確定できるタイミングでLPそれぞれとGPが別個に売却を決定できるという仕組みです。こちらもメリルリンチがセコイア等といち早く導入を進めていると聞いています。この点の難点はファンドパフォーマンスが各LPのサブアカウントへの配分を決めた時点で確定するという点になりますが、実際のLPのニーズにはより細かに対応できるというメリットがあります。
セカンダリーの取引制限とあわせて、VCも相当のリソースが必要ですがRIAの資格を取りスタートアップ向け総合金融サービス業化を目指すファンドとVCに特化したファンドに2分していくのではないかと思います。どのような選択肢を考えるべきかいろいろ考えさせられます。
最近日本でもトークン系での調達手段が市民権を受け始めているように感じます。普通の企業(といってもearly adopter系ですが)でも調達手段の一つの選択肢として語られることを聞く様になってきました。(特にclean tech 関連などと相性がいいです)
こちらがもっと詳しい内容ですね
https://www.axios.com/sequoia-capital-fund-venture-capital-model-36425923-deff-430e-9945-09b0ccb69c78.html
投資家種別ごとの時間軸、いつ価値創造がされるのか、上場タイミングの変化などが、投資家種別それぞれの戦い方自体まで変えている。
https://newspicks.com/news/6281367
"In terms of LPs, Sequoia believes the traditional fund structure has prompted it to sell shares too early (including in companies like Google). One internal analysis of distributions over the past 15 years shows that had Sequoia held onto shares for just 12 additional months, it would have resulted in over $8 billion in added returns."
Sequoia Roelof Botha氏による発表記事:https://newspicks.com/news/6302165
他、参考記事
Why Sequoia is blowing up a 50-year-old financing model
→50年前のモデルをどのようにかえるのか
https://newspicks.com/news/6306509
What Sequoia Gains by Blowing Up the VC Fund Structure
→The Informationの有料記事です。一番おもしろい
https://newspicks.com/news/6305460
'Sequoia says that investments will no longer have “expiration dates;” instead, Sequoia will recycle returns from startup bets back into its central fund which it will redeploy into future investments — what the firm calls a “continuous feedback loop'