米、5~11歳の接種許可へ 有識者委支持、ファイザー
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現時点で入手できる最善のエビデンスに基づく、順当な判断であると思います。今後の最大の焦点は、減量したワクチンによって、この世代でどの程度の頻度で心筋炎が見られるのか、だと思います。(臨床試験の中では一件も見られていません。)
これまでのエビデンスに基づけば、特に男児について慎重に観察していく必要があります。ただし、臨床試験では少なくとも、1000人に1人以上というような頻度の高いものにはならないことが確認できていますので、あったとしても比較的稀なものになることは間違いないと思います。現状では、CDCのページでは『5歳から11歳の小児に対する新型コロナワクチンをまだ認可しておらず、CDCの予防接種実施諮問委員会(ACIP)は、この年齢層へのワクチン接種に関する勧告をまだ行っていません。』
とあります。
▷https://www.cdc.gov/vaccines/covid-19/planning/children.html
予防接種率が伸び悩んでいる米国での最近のサーベイランスでは、小児の罹患率や重症例が増加しており、大きな懸念材料となっています。
そういった背景があるといえるでしょう。
一方で、『子どもを新型コロナウイルス感染から守るためには、周囲の成人(子どもに関わる業務従事者等)への新型コロナワクチン(以下、ワクチン)接種が重要』という考えは十分に承知しておく必要があります。
▷新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~(日本小児科学会)
https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=374
成人を優先して接種したうえで、子ども達が自分自身を守って学校生活を再開するためにも、ワクチン接種をより丁寧に進めていく必要性が有るでしょう。5~11歳の子供へワクチンを打つべきかどうかは、大人のワクチンと同様、ワクチンのメリットとデメリットを天秤にかけて判断することになります。デメリットとしては大人と同様、接種後頻繁にみられる一時的な発熱や倦怠感、アレルギー反応に加え、心筋炎のリスクも考えられます(臨床試験では確認されておらず、あったとしても非常に稀と思われます)。
ワクチンを打つメリットに関しては、高齢者などリスクの高い年齢層に比べ、重症化・死亡率を下げる効果は享受するメリットが小さいものの、味覚障害・嗅覚障害などの後遺症のリスク、感染すれば学校を長期的に休むことになる、家族や濃厚接触者も隔離が必要になるといった社会的なリスクも考えると、ワクチン接種の利益は大きいと思います。