【CO2分離】カーボンニュートラルの「新たな解」を創る
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CO2の排出量削減に世界各国が取り組んでいますが、それだけでは2050年のカーボンニュートラルに届かない。省エネ、低コストでCO2を分離・回収する技術が実現すれば、脱炭素に新しいアプローチが加わります。
この分離膜に革新を起こしたのが、東レの多孔質炭素繊維。分子レベルで孔のサイズを制御してCO2などの「小さな分子」だけを透過させるというすごい素材です。
分子によって大きさが変わるなんて考えたこともありませんでしたが、先端のナノテクノロジーはそこまで計算している。AIを使ったマテリアルズ・インフォマティクスも素材開発を加速させているようです。
どうやったらこんな素材が生まれるのか。現場を訪ね、開発チームの3名に取材しました。>>だが、従来のCO2分離技術には大きな課題があった。一般的なCO2分離技術として知られる吸収法や吸着法は、化学的な特性を利用して薬品や固体とCO2を結合させる。これらの方法はCO2を固定しやすいというメリットがある一方、再利用のためにCO2を引き剥がそうとすると、大きなエネルギーが必要になる。
結果的に、分離にかかるエネルギー消費が増え、発電時のCO2排出量を含めると収支がマイナスになってしまうのだ。
上記にも関わらずCO2回収がいまだに化学吸収液を主体としているのは、突き詰めていけば膜分離はいまだ大規模回収に対してはコストが合わない技術である、という点を忘れてはいけないんじゃないかな。夢のある技術だしぜひモノになってほしいとは思うが・・・。こういう話は大好きですが、規則性ナノポーラス素材は、マス生産と品質管理がめちゃムズな印象です。
非極性分子の自己組織化にはそれなりの時間がかかるので高速マス生産との相性は悪いし、ナノ構造をうたいつつ検品はちゃんとやるなら、SEMとかTEMで構造観察する必要あると思うので、すると検品はアルバイトにはできない。コストを下げにくい構造。
それでも工場は多大な投資をかけてこういう分離膜を導入してくれるのか?また、素材メーカーもいかにしてコストを下げられるのか?
難しい論点がたくさんあるからこそ、やりがいのあるテーマだな!と思いました。とにかく、日本のR&Dのハイレベルさにリスペクトです。