ワクチン2回接種、7割が完了 G7でトップ水準
コメント
注目のコメント
経済メディアなので数字は丁寧に見る必要があるとして、接種率の国際比較には幾つか注意すべき点があります。
例えばフランスの公式統計ではワクチンを完全に接種済みは現在4972万人、全人口に対する比率で74.2%です。
あれ、と思うかもしれませんが、これは国毎のワクチン接種プログラムの違いです。フランスを初めとする幾つかのEUの国では過去にCOVID感染が確認された人に関しては接種一回で完了という方策を選択しました。
この手の報道では大抵One World In Dataでの数字を引用していると思うのですが、One World In Dataではこの国毎の接種プログラムの違いを揃えるため「感染済みで一回接種」を除外している点を考慮する必要があります(注意書きがあります)。
また、国毎の人口構成の違いも考慮する必要があります。例えば日本はでは接種対象外の12歳未満の人口が9.5%程度です。これがフランスでは14%以上、イスラエルだと3割近くになります。
分母がそもそも異なるので、「7割の壁」といっても実際には国毎に壁の場所は異なります。また日本は高齢化が最も進んだ国で、故にワクチン忌避率の低い人口の割合も大きく壁の位置もやはり動きます。
故に年齢階級別に、特に忌避率が高いと懸念される若者世代の接種率の動向を注視する必要があるのですが、最近ようやく首相官邸で年齢階級別の接種率が公開されるようになりました。全然ビジュアルじゃないけど。
https://www.kantei.go.jp/jp/content/nenreikaikyubetsu-vaccination_data.pdf
個人的にはこういうデータ可視化が欲しいです。
https://covidtracker.fr/vaccintracker/#evolution_age日本は「みんながやっているからやる」みたいな文化があるからもう少し頑張れば、80~84%辺りまで伸びる気がします。
ちなみに残りの16%はキャズム理論でいう「リガード(懐疑派)」つまり、主に反ワクチンの人達だと思うので84%が上限かなと。