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新型コロナ感染を2酵素阻害で抑える、京大がiPSで確認

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    専修大学 商学部教授

    医薬品のターゲットとしてなり得る物質の発見は、医薬品の研究開発の最初のステージになります。組み合わせて効果を発揮する場合もあります。記事に書かれている研究で興味深い点は、単剤と比べ2つの薬剤を組み合わせた場合に強い相乗効果がみられることが分かったことです。しかし、極めて初期ステージですので、長い目でみる必要があると思います。

    この研究での開発手順は通常の医薬品の開発とは逆に見えます。最初に「『ナファモスタット』ありき」の研究に見えます。通常なら理論が推定され、それに基づき効果があるとみられる作用機序をもつ医薬品候補を見つけ、次に実際に臨床的に効果がみられること(安全性確認、症状改善など)を段階的に拡大(通常は、動物、少数の健常人、少数の患者、多数の患者、妊婦・小児・乳児の順)して、順次検討されます。このプロセスに通常は10年近く必要です。

    記事に出てくる「ナファモスタット」は、急性膵炎薬(点滴静注薬)としてはすでに認可が取れている医薬品です。新型コロナが問題になった当初より、コロナ用治療薬として転用することが目指されていましたが断念されています。第一三共により新開発の吸入剤も臨床試験されていましたが、第1相試験(2021年3月開始)で日本人男性約80人を対象に安全性を検証した結果、吸入では「安全性に懸念があった」としてこれも中止されています。

    記事にある研究は「ナファモスタット」の新型コロナへの転用検討の過程で得られた知見だと思われます。医薬品として開発を目指す上での課題としては、(1)たんぱく質切断で細胞への侵入を促す「TMPRSS2」とたんぱく質分解酵素「カテプシンB」の関係を解明すること、(2)カテプシンBはもともと人に存在していますが放出されないように保護されているためこれを人体に投与すると人体の局所でタンパク質細胞の融解が起こる恐れがあること(動物の死後の自己分解時に働くとされています)に関する安全性の確認、(3)両成分は有効性で相乗作用がありそうながら副作用での大きな相乗作用もある場合は大きな副作用の原因にもなるための検証などが必要でしょう。


注目のコメント

  • 京都大学iPS細胞研究所の橋本里菜特定研究員と高山和雄講師らは、新型コロナウイルスへの感染を2種類の酵素の阻害で抑制できることを発見しました。iPS細胞を用いた実験で、2種類の酵素阻害剤の投与によりウイルス量を0・0078%まで減らせたとのことです。


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