世論に悪影響与える外国の投稿に罰則 シンガポール、人権団体は批判
朝日新聞デジタル
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国内からは勿論のこと、海外からの批判に対しても、こうして規制の網をかぶせ、華人を中核とする現体制に少しでも否定的な影響が及ぶのを防ごうとする。 まさに管理国家シンガポールの忌むべき特質が、誰の目にも分かる形で改めて示された。
マレー半島のすぐ先に浮かぶ、東京23区ほどの この小さな都市国家シンガポールは、リー・クアンユー氏の指導のもと、確かに経済面ではめざましい成長を遂げ、 アジアとオセアニア、太平洋とインド洋をにらむビジネスと金融の要衝として、米英両国などはその成功モデルを殊更 絶賛して来た。 しかし、国内の言論への撤退した統制と、社会生活のあらゆる面に及ぶ 細々とした管理、そしてリー氏が死んだあと 長男のシェンロン氏への支配権の世襲など、 この国の前近代的な側面はいくつも指摘される。 こうした事どもこそが、シンガポールをして「明るい北朝鮮」と揶揄され、批判される所以である。
香港が 昨年6月末以来 中国の鉄鎖に繋がれ、それまでの思想・信条・表現の自由を奪われた今、シンガポールはビジネスと金融の自由を求める米英など西側企業にとっては、これ以上ない理想的な代替地であり、今後アジアでの活動拠点をここに移す企業は続々と現れるに違いない。 だが、それはあくまでも経済的な利害得失に根ざした判断なのであって、それ以上でもそれ以下でもないのは明らかだ。 まして、シンガポールのあらゆる面が高く評価されたが故の動きでないのは決まりきったことなのであり、 金儲けに余念のない少数の富裕層や成金たち以外からは体よく敬遠され、内心では侮蔑されるだけとなるだろう。