[ブリュッセル 22日 ロイター] - 欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は22日、契約や金融商品の基準とされてきたスイスフラン建てLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)とユーロ圏無担保翌日物平均金利(EONIA)に代わって、2つの新しい金利指標を来年導入すると発表した。中央銀行が定める新しい「リスクフリー」金利に移行する。

スイスフラン建てLIBORとEONIAは、住宅ローンや銀行の当座貸越、その他の複雑な金融取引などさまざまな金融契約の基準金利となっているが、今年末で公表を終了する予定。

近年、LIBORなどの基準金利が不正操作され、世界の大手銀行が数十億ドルの罰金を科せられた事態を受け、世界の規制当局はリスクのない基準レートへの移行を目指している。

EUの幹部は、スイスフラン建てLIBORやEONIAを基準とする契約が残っているため新たな金利指標が必要だとしている。

欧州委員会は「法定置き換えは2022年1月1日付で自動的になされ、契約当事者の介入を必要とせずに契約を継続できる」とコメントした。