[上海/香港 22日 ロイター] - 複数の関係筋によると、アップルが同社の電気自動車(EV)向けバッテリーの調達先として、中国のCATL(寧徳時代新能源科技)、比亜迪(BYD)と行ってきた協議が行き詰まっており、パナソニックが新たな検討対象の一つとなっている。

アップルのEV開発計画を巡っては、プロジェクト責任者が先月、古巣のフォードに戻るとして退任。車載電池の確保もままならないとなれば、計画がさらに遅れることが予想される。

関係筋によると、CATLとBYDは、アップルが求める専門チームの編成や米国工場建設について、この2カ月の間に、応じられないと通知。ただアップルは2社のいずれかと協議を再開する望みを捨てていないという。

CATLは、米中の政治的緊張や、コスト面の問題から米国に工場を建設することにずっと後ろ向きだった。十分な人材確保が困難という理由で、アップルに特化した製品開発チームを編成することはできないと判断したという。

BYDは、すでにカリフォルニア州に電池工場を持つが、新たな工場建設やチーム編成の要請を断った。

アップルとBYDはコメントを差し控えた。

CATLはロイターに「北米での生産の機会と可能性を評価している」とした上で、顧客ごとに専門チームを持っていると説明した。