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国産ワクチン、最終治験へ 塩野義と第一三共

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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    塩野義製薬のワクチンは、遺伝子組換えタンパクワクチンというタイプのワクチンです。現在、日本で用いられているmRNAワクチンやウイルスベクターワクチンとは異なり、ウイルスの模型をあらかじめ製造し、それをワクチンとして用いるタイプのもので、インフルエンザワクチンなどのワクチンで用いてきた方法と近い製法を用いています。

    しかし、mRNAワクチンやウイルスベクターワクチンが60億もの人に接種され蓄積されてきたデータは必ずしも適用することはできず、最終治験でも数千人単位の試験となることから、数万人に1人以上の稀な副反応については臨床試験からも分からず、これまでのワクチン同様、市販後に学んでいく必要があります。

    また、有効性についても、抗体のデータのみのスタートとなるため、実社会での有効性の確認についても市販後となる見込みです。国産のワクチンへの期待とともに、まだ道のりは幾多も残されていることを認識する必要があるでしょう。

    加えて、将来の感染症への適用を期待する声もありますが、同技術はmRNAワクチンに比較すると、将来の感染症に向けても製造に時間がかかるという点も認識しておくべきかもしれません。


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    専修大学 商学部教授

    薬事承認されればともに国産初の新型コロナワクチンになります。塩野義製薬製の臨床試験実施済症例数は60例、第一三共製はそれ以下とみられます。塩野義製薬製は組換えタンパク型、第一三共製はmRNA型とタイプが異なります。米ファイザー製、米モデルナ製はともにmRNA型です。

    組換えタンパク型は、米ノババックス製が最も先行していますが、商業規模の製造工程の基準がクリアできず米国で承認されず足踏みしています。組換えタンパク型は、ウイルス病原体を構成するタンパク質からできており、ワクチン技術としては古くからある技法で製造されているものです。四種混合ワクチン(ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオ)、二種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風)、日本脳炎ワクチン、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチン、肺炎球菌ワクチン、HPVワクチンなどでの応用実績があります。

    mRNA型の臨床試験で、日本で数カ月間でリクルートできた臨床試験への参加者数はファイザー製400例程度(対照群としてのプラセボを含む)、モデルナ製300例程度(プラセボ含む)と極端に少数です。ファイザー、モデルナ共、最初に緊急使用時に集めた症例数が4万例弱(プラセボを含む)で、当時の試験環境下において、米国の基準では、臨床効果の検証および高い安全性レベルの検証のためにこの規模の症例数が必要でした。

    塩野義製薬が実施する予定の臨床試験は3000例規模ですが、この規模でも日本で実施することは困難なため、ベトナムでの実施が計画されています。

    「塩野義、東南アジアで治験 コロナワクチン現地供給に貢献へ」(産経新聞 2021月8月18日)
    https://newspicks.com/news/6111831?ref=user_1310166

    ベトナムでの臨床試験の実施の許可得る条件に同国での供給と技術供与が付けられているとされています。同国はワクチンが不足しており、新型コロナワクチンの安定的な確保を急いでいるとみられていますが、医薬品承認審査の技術が蓄積されているかは不明です。その場合、日本が承認審査をサポートすることになると思われますが、その日本も米国に依存しています。米国がこの臨床試験の規模と内容では緊急使用許可を出すことはないとみられます。日本が多数症例での検証を発売後に回し、承認を先行させるかが注目されます。


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    ノンフィクション作家

    治験で薬の有効性を立証するためには、対象群をもうける必要があります。つまりプラセボ群です。しかし、すでに他の治療法が確立している分野でそれをやるのは大変難しい。

    なぜならば、治る薬があるのに、わざわざ偽薬を飲ませなければならないという倫理的問題があるからです。

    がんの治験が難しいのはそこで、すでに様々な標準治療が確立されています。そのなかで、あえてということになると、比較対象試験が難しいのです。

    コロナのワクチンも同様の難しさがあり、先進国ではすでにワクチンがいきわたっています。

    そこで、まだワクチンの供給が十分でない開発途上国での治験をもって承認申請をするというわけです。

    食糧安全保障という議論がありましたが、ワクチン安全保障は中国やロシアが自国開発をしていることから考えると当然考えなければいけない問題。

    日本でこれが遅れたのは、ひとえに政府の金があまりにも少なくしかこの分野に投資されなかったため。


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