[ニューデリー/ロンドン 20日 ロイター] - アラブ首長国連邦のアブダビ国営石油会社(ADNOC)のスルタン・アル・ジャベル最高経営責任者(CEO)は20日、エネルギー関連会合で、現在のエネルギー危機は将来の供給逼迫を防ぐために一段の追加投資を促すための警鐘だという見方を示した。

この日始まったエネルギー会合「CERA Week India Energy Forum」ではエネルギー企業幹部や高官などが登壇。インドのプリ石油相は、ジャベルCEOと同様の見解を示し、石油輸出国機構(OPEC)のバーキンド事務局長は、エネルギー転換において石油と天然ガスが中心的な役割を果たす必要があると述べた。

プリ氏は、エネルギー価格の高騰が世界経済の回復に影響を与え、インフレや物流コストの上昇につながっていると指摘。「価格がコントロールされなければ世界経済の回復は脆弱になる」との見方を示した。

サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相とジャベルCEOは、クリーンエネルギーへの移行が進むものの、各国は引き続き化石燃料を必要とすると指摘した。

バーキンド事務局長は、エネルギーの確保や安全保障、排出量の削減といった問題に一度に取り組まなければ予期せぬ結果を招くと指摘。「多様なエネルギーミックス、よりクリーンで効率的な技術的ソリューション、安定的で包括的、公平なエネルギー転換が必要だ」と述べ、「石油・ガス産業は重要な役割を果たすことが可能で、そうしなければならない」と語った。