2021/10/20

【3分解説】「5つの問題点」から考える、みずほのシステム障害

NewsPicks 金融ジャーナリスト
3大メガバンクの一つ、みずほ銀行のシステムトラブルが止まらない。
今年2月に大規模なATMの稼働停止やカードの取り込みが発生。
その後も、9月までに8回のシステム障害を起こしており、金融庁も検査途中での「業務改善命令」という異例の判断を下した。
2002年と2011年にも大規模なシステム障害を起こした、みずほ銀行のシステムの「不安定さ」は、銀行業界全体でも突出している。
この原因については、「内部での主導権争い」や「システムに関わるベンダーの多さ」「IT人材の不足」などさまざまな要因が取り沙汰されている。
しかし、20年にわたるみずほ銀行のシステムトラブルの歴史はとても複雑で、無関係のビジネスパーソンには全体像を捉えることは困難だ。
なぜ、みずほ銀行のシステム障害が止まらないのか。
この状況を基礎から整理するために、銀行システムに詳しいFINOLAB所長の柴田誠氏の解説を交えながら、特に重要な「5つの問題点」を整理する。
INDEX
  • ①トラブルの多さで「突出」
  • ②統合に「20年の歳月」
  • ③システム自体にも問題の可能性
  • ④まだ見えない解決策
  • ⑤他事業にも「影響不可避」

①トラブルの多さで「突出」