財政出動しても景気がよくならない根本的な理由
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「給付金」は経済刺激剤になるのか否か。
得られる効果をきちんと評価した上で選択しているとは思えない。
財政出動で経済学で言う「乗数効果」を効率良く発揮させるには、所得から消費への循環がより良く繰り返される仕掛けが必要。
その為には「火種」となる財政支出は、
例えば「公共投資や政府が行政サービスを提供する際に必要な物品の購入」といった「GDPを直接増やす効果のあるもの」でなければならない。
ところが今与野党の公約に並んでいる直接給付金は、GDPそのものを直接増やすものではなく、単にお金が政府を介して右から左へと流れるだけで、更なる付加価値(生産)を生み出さない事が問題。
>将来不安などで消費者が、所得が増えてもそれを直ちに消費には回さないとなると、限界消費性向は小さくなり、なおさら乗数効果は小さくなる。
例えば給付金の6割を消費に回す(=限界消費性向が0.6)場合、年の上半期に政府が給付金の支給を追加的に1兆円増やしたとしても乗数効果は1を下回る。
国民の限界消費性向とはつまり「消費マインド」。
もし所得格差の是正が目的だとしても、その給付金の財源を増税でなく国債増発に頼るなら、それは未来の国民(低所得者を含む)にそのツケを押し付けるに過ぎないということ。
「金は天下の周りもの」とは良く言ったものだ。現金をばら撒くのは一部の国民に「分かりやすい」ため票になりやすい。
しかしそのような短慮におもねって人気取りに税金を浪費するのはいかがなものでしょう。しかもちらつく「(特定層への)一律」という言葉。
現金よりも、低所得者層が無料で受けられる生活必需な公共サービスの強化に予算を振り向けてほしいてすね。
>真に持続的な経済成長につながる政策を、財政支出を伴わないものも含めて実行することで、中長期的な所得の増加は実現は実現することができる。
注目のコメント
日本経済が本格的な停滞に入った1995年度から2020年迄の間、政府債務は954兆円増えました。一般会計の歳出規模も1995年の76兆円からコロナ禍前の2019年度の148兆円まで72兆円も膨らみました。それにも拘わらず、1995年から2020年までの間、名目GDPは僅か12兆円しか増えていないのです。この一事を見ても、政府の借金と乗数効果に頼って経済を成長させようとする政策の危うさが分かります。
「財政出動によって景気がよくなることへの過度な期待はやめるべき」・・・ 数式が出て来てちょっぴり難しかったですけれど、もっともなご指摘だと納得です ( ..)φメモメモ流石、土居先生!!
何がなんでも、国民を貧困化させたいんですね。
給付金配られるのが10万円を1回コッキリ、更に土居先生のようなエライ方が
「国の借金で破綻するぅ〜」
ってメディアで煽りまくって、増税予告されたら使いたくても使えないですよ!
増税に萎縮する国民を生み出してるのはアナタですよ!公共投資のような財政支出と、給付による移転支出は、GDPに与える効果は違うということ。しかし、弱者への救済をすべきであるのは、景気対策とは別の理由があるから。また、公共投資も中抜きのようなことをされると、景気に対してその分は給付かそれ以下の効果かつ不平等を生みかねない。
追記:金融政策とのポリシーミクスについて、ゼロ金利状態が変わらない限り、関係ありません。乗数効果の大きさと財政支出を長期間「続ける」こととは全く関係ありません。
追記2:資金循環上の国債オフセットは事後的なストックの変化であって、財政支出期のフローの動きである乗数とは殆ど関係しません。普通に物事を考えればそうなります。