風吹かぬスペインの教訓 発電量2割減、ガス危機に拍車(写真=ロイター)
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記事によると、スペインの電力における風力の構成比は2割。そこが2割減少すると全体では-4%。でも-4%でもこういう影響がある。
エネルギーはこういう性質がある。
景気やエネルギー価格はエネルギー需要に影響するものの、長期で見ると極めて安定的にエネルギー需要は増加してきた。①でコメントしたが、2020年4月時点でのBPのWorld Energy Outlookを見ると、一次エネルギーの成長率は1995~2017年で年率+2.1%(うちOECD+0.4%、非OECD+3.9%)、また2040年までは年率+1.2%の成長を見込んでいた。
また、OPECの減産などが話題になるが、その調整も全体の生産量に対して数%という幅(②)。一方、昨年の原油先物マイナスの記憶が新しいが、電気は作ったら貯めにくいし、原油・ガスも掘ったら一定の在庫しか貯められないので、在庫に対してのセンシティビティが極めて高い(③)。
そのなかで元々再エネは生産量にボラがある。複数の種類・地域を組み合わせることで一定相殺できるが、構成比が大きくなると全体への影響も大きくなってくる。
そして、化石燃料の資源も電源も、カーボンニュートラルの流れのなかでここしばらくは過少投資。エネルギーについても、シリコンサイクルのように、過剰と過少の合成波が成長しながら影響するようになっていきそう。
①https://newspicks.com/news/4865212
②https://newspicks.com/news/4231550
③https://newspicks.com/news/4823424
注目のコメント
再生可能エネルギーの変動は既知で、電力不足が実際に発生します。
それでもスペインは、EU域内から不足分を融通できます。
日本は孤立した系統の中で、停電がない安定供給を維持してきました。
今後はリスクが増えそうです。
> "スペインの風力発電の発電量が前年同月に比べ2割減るなど欧州の風が弱まったことが天然ガス価格高騰の発端の一つにもなった。"不安定な自然エネルギーの補完として、駐車中の全EVをバッファにするのは自然な流れかもしれない。そうすると充電量ではなく走行距離もしくは使用電力でEVに課金する仕組みが別途必要になるものの、これは欧州の得意分野ではないかな。