NY株反発、534ドル高 米景気の先行き楽観
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日々の変動より大きな流れで見ると不透明要因がいくつかクリアになったと思います。米国も日本と変わらない医療崩壊が起きていましたから。やっとコロナ感染状況が世界全体で時多発的に好転した影響は大きく、景気回復期待の復活、サプライチェーン途絶の改善、インフレにビーク感、と一気にオセロゲームのようにひっくり返りつつあります。米政府債務上限は一旦先送り、中国の恒大集団はなんとなく材料視されなくなり、テーパリングはほぼ決着、季節要因で株価が弱含む時期もほぼ終了、等々。メルクのコロナの経口治療薬はあまり注目されませんが大きな進展だと思います。
注目のコメント
一言で申し上げますと、このところの下げで値ごろ感の買い戻しが活発に出たことや強い企業業績とマイルドなインフレ指標を好感した1日でした。
企業決算については、事前に慎重な見方が多いかっただけに、取引開始前までに発表になった米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)、シティグループ、モルガン・スタンレーやヘルスケアの決算が好調な内容だったことが買戻しを活発化させ、市場に安堵感を与えました。
債券市場では、インフレ懸念が多少後退したことを背景に10年物米国債利回りが1.5142%まで低下したことを受け、割安感が意識されたハイテク関連株を中心に買いが膨らみました。
週間新規失業保険申請件数は市場予想(31万9000件)を下回り、29万3000件と2週連続で改善しました。30万件を下回ったのは新型コロナウイルスの感染拡大後で初めてで、19ヶ月ぶりとなります。
また、9月の卸売物価指数(PPI)が季節調整済みで前月比0.5%上昇と、市場予想(0.6%)をやや下回ったことで、過度なインフレ懸念は和らぎ、投資家心理が改善しました。FOMCメンバーのブラード・セントルイス連銀総裁は、高水準のインフレが続く可能性は50%であるが、米経済の見通しはかなり強気だと表明していました。