2021/10/15

【決算解説】柳井正が「人権問題」について語ったこと

NewsPicks 記者
ノーコメントから一転、人権問題への対応に自ら踏み込む会見となった。
10月14日、カジュアル衣料品ブランド「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが2021年8月期の通期決算を発表した。
コロナの影響を大きく受けた昨年度から一転、マスク需要などを背景に売り上げ、営業利益ともにV字回復。純利益も88.0%増加と、過去最高益を記録している。
一方、今後に向けては懸念も浮上している。
人権問題が指摘されている中国・新疆ウイグル自治区の綿を使用しているのではないかと、国際的に批判されている問題だ。
さらに、足元では原材料である綿の価格が上昇している。
こうした問題に、ファストリはどう対処していくのか。決算会見で恒例となっている柳井CEOの「熱弁」も交えて、コンパクトにお届けする。
INDEX
  • 海外が牽引し「過去最高益」
  • 人権問題に初めて深く言及
  • 「原産地」まで把握して対策
  • 世界的な原料高騰に警戒

海外が牽引し「過去最高益」

まずは業績から見ていこう。
ファーストリテイリングの2021年8月期通期決算は、売上収益が2兆1329億円(前年度比6.2%増)、営業利益が2490億円(同66.7%増)で、増収増益となった。
最大の要因は、海外事業の成長だ。