[東京 13日 ロイター] - 岸田文雄首相は13日午後の参院本会議で、国民民主党が喫緊の課題に取り組むための財源捻出の一つの手法として日銀保有国債の一部永久国債化を提言していることについて「安定財源の確保、あるいは財政の信認確保の観点から慎重に検討する必要がある」との認識を示した。

大塚耕平議員(国民民主党・新緑風会)への答弁。

国民民主党は9月にまとめた重点政策の中で、「積極財政」に転換して現金給付や消費税減税などを実施するため、教育国債の創設や日銀保有国債の一部永久国債化などで財源を多様化し、確保すると打ち出していた。

外為市場で進んでいる円安について、岸田首相は「為替動向にはコメントを控える」と述べた。大塚議員は、現在徐々に円安が進みつつあり、インフレ率を加味した実質実効為替レートは1970年代前半並みに低下していると指摘。首相に円安進行の原因と影響、為替安定策について質問した。

(杉山健太郎編集:内田慎一)