【技術の東レ】先端素材で気候変動の超難問に挑む
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地球環境とビジネスは両立するのか? 本連載の取材過程でそのややこしさや難しさがわかった一方、これからどんどん新しいソリューションが世に出てくるという期待も高まりました。
先週公開したインフォグラフィック( https://newspicks.com/news/6248117/body/ )では気候変動や脱炭素の難しさをいくつか例に挙げましたが、今回は東レ 地球環境事業推進戦略室 室長の野中利幸さんのインタビューで掘り下げます。
今回の取材で印象深かったのは東レの組織マトリクスの話。先端技術がものになるまで40年でも50年でも研究・技術開発を継続するには、やっぱり組織構造や経営にも工夫があるんだなぁと。
SDGsや脱炭素の市場が広がり投資が集まる今、CO2の分離・回収やグリーン水素などの技術が注目されています。最終的には生産や導入のコストを何%下げられるのかという具体的な話が明暗を分けるのでしょうが、そのブレイクスルーには先端素材が大きなインパクトをもたらしそうです。“直径300マイクロメートル未満の中空糸状多孔質炭素繊維を支持体とし、その表面に薄い炭素膜の分離機能層をまとったCO2分離膜を開発。分離性能と耐久性に優れ、従来の無機系分離膜と比べてCO2分離の省エネルギー化と設備の小型化が可能。CO2の循環利用を実現する技術として注目されている。”
CO2次世代回収分離法30年前から自社を「地球環境保護に積極的な役割を果たす企業集団」と定義し、組織を分断せず既存の技術と技術を「融合」させる組織構造で新たな社会課題を解決する素材を生み出してきた。
企業文化と組織構造がしっかり浸透・機能して、社会課題への取組とビジネスが成立している。多くの企業にとってお手本となるような、素晴らしい企業体制だなと思いました。