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パキスタンの核開発と中国、北朝鮮、リビア、イランなどとの関係は、まだよくわからないことが多いです。
 1974年にインドが核兵器保有国になった後、核兵器開発はパキスタンにとって最優先課題になりました。両国の独立以来、3次に渡る印パ戦争があり、小ぜりあいは日常的に起きています。パキスタンがどのような課題よりもインド打倒を常に追求しインドを憎悪している(あるいは政府が国民にそのように刷り込み続けている)ことは、他国の人間には理解しづらいくらいです。当時1人当たりGDP400ドルのパキスタンで、国家のリソースの大きな部分が核兵器開発に注がれてきました。
 核兵器開発は大規模なプロジェクトで、カーン博士は、チームの責任者ではあっても、遠心分離機に使う金属素材の専門家に過ぎません。極秘プロジェクトであり、その関係者は公開されていません。実際の責任者はパキスタン軍の上層部でしょう。基本的な技術は中国から供与されたものです。
 パキスタンがインドに対して核兵器による攻撃が可能になったことは、パキスタンの国家的慶事でした。カーン博士が功労者として祭り上げられました。
 その後の、パキスタンの核兵器開発技術のリビアやイラン、北朝鮮への拡散は、カーン博士が自分がやった、パキスタンの国営テレビや海外メディアに語っていました。一応、パキスタンの裁判所で有罪になりましたが、翌日恩赦されました。個人でやったはずはなく、パキスタンの軍部が組織的にやったに決まっていますが、表向きの責任者、つまりスケープゴートに立てられたのでしょう。
おお、核の闇市場の胴元であり、パキスタンの核開発の父である、A.Q.カーンが亡くなった。彼がいなければ、北朝鮮もイランも核開発を進められなかっただろうし、彼のおかげで輸出管理や不拡散体制の整備が強化された。必ずしも良い方とは言えない方向に歴史を作った人物が亡くなった。
北朝鮮と核・ミサイル開発で緊密に連携しているとも言われたパキスタンの核開発の父、アブドゥル・カーン博士は「忘れてならないのは、核兵器を保有する国が敵に侵略され、あるいは占領され、あるいは領土を奪われた例はないという事実だ。イラクやリビアに核兵器があったら、あんなふうに破壊されることはなかっただろう。パキスタンが71年以前に核兵器を保有していたら、(第3次印パ戦争での)不名誉な敗北の後に国土の半分(現在のバングラデシュ)を失うこともなかったはずだ。
 パキスタンが核開発に費やした金額について、国際社会の理解は完全に間違っている。スタート時の予算は年間1000万ドルにすぎず、最も多い時期でも年間2000万ドルだった。近代的な戦闘機1機の値段の半分だ。」と述懐しています。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/06/post-2165.php
近代的な戦闘機を買う力のない北朝鮮が低コストの核兵器の開発に力をいれ、変則的な軌道を極超音速で飛ぶミサイルを開発して巨額を掛けて通常兵器による守りを固める日本の防衛網を無力化し、1540倍の経済規模を持つ米国の大統領と対等に会談するに至る状況を生み出したのはカーン博士の影響によるところが多そうな・・・ 北朝鮮が核装備していなければ、遠の昔に国の体制も変わっていたかもしれません。そういう意味で、日本にも大きな影響を及ぼした人物だったように感じます。
パキスタンの「核開発の父」であるカーン博士が死去した。北朝鮮の核開発計画に大きな貢献をした科学者だった。そしてもっと重要なことは、カーン博士の研究所がイランの弾道ミサイル開発技術、中国のミサイル弾頭技術、北朝鮮の弾道ミサイル技術、パキスタンの核実験に関する技術を結びつける役割を果たしたことだった。世界への核拡散状況に関してカーン博士の名前がいたるところに出ている。
ドラクエの世界だと闇の世界のラスボスNo.3くらいな人ですかね…
コロナに罹患したそうですが、死因は何でしょう?
伊藤計劃はSF作品の中でインドパキスタン間での核兵器の使用は「意外と使っても大丈夫」という国際世論を生み出してしまったと創作していましたね。大陸上に国境線を有しており国民の数も多いという中では暴発が危惧されます。