【文系と理系の壁】「現実のほうがハイブリッド、問題解決に文・理の分け目はない」 伊藤亜紗東工大教授に聞く(朝日新聞EduA)
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学問の分け目は方法論だけではなく概念をどのように理解するのかというところに至るまでに及んでいる。しかし実際この記事にあるように現実に生じている問題は極めて複雑であり、ある真理と思える部分にも当然のことながら境界条件が存在している。その境界条件を見極めるためには一分野ではとても追いつかない。
方法論的な特性とスキルを修めるという意味で、何らかの学問領域の専門性をもっているのはとても強みになる。一方でものの考え方や概念化、応用化というところでは、方法論の専門性に閉じることができなくなっている。心理学にしても、実験や調査の手法という分野のお作法はあり、それが強みである一方で、いわゆる文系理系双方にまたがる知識や理解の仕組みがなければ何をどのように研究するべきなのかを見つけることも難しくなってしまうだろう。