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トランプ大統領が21%に下げた自国の法人税率を27%前後まで戻すにあたり、米国が主導して設定に向かった最低法人税率。消費税に当たる間接税を引き上げて法人税の引き下げ競争を演じた欧州諸国等の流れに掉を差し、米国企業を不利にしないためのものですが、欧州内でさえ余りに低すぎると批判され続けた12.5%のアイルランドも、15%で決着して「年間売上高が7億5000万ユーロ(8億6700万ドル)未満の企業に対する法人税率を12.5%で維持し、研究開発に対する税制優遇も継続できるという言質を得た」ということなら、批判を受けず低税率のメリットを享受し続けられるようになって満足でしょう、たぶん。米国は最初、21%程度にすることを目論んでいたようですから、15%なら御の字です。
ただ、アイルランドがいうような特例措置が設けられるとなると、新興国の債務返済猶予に合意しながら国営銀行等の債務は民間と主張して対象から外すようなことをした中国等の国々がどこまで真摯に従うものか。中国の表面上の税率は最低税率を上回るが様々な優遇措置が設けられていると聞き及びます。特例を主張して陰に陽に抜け駆けする国が出ないかどうか、紆余曲折がまだありそうと感じないでもありません。法人税の扱いは国の競争力を考える上でそれほどまでに重要です。
我が国で欧州諸国のように消費税を上げて法人税を下げると、企業を優遇して弱い家計を虐めるのか、といった批判が殺到して政権が飛びかねない勢いになりそうです。しかし、法人税は自国企業にのみかかる税金で自国企業を競争上不利な立場に置きますが、消費税は内外企業に中立です。自国企業に高い税金を掛けて国から追い出すより法人税を下げて企業と産業を育て、そこで働いたり投資したりして稼いだ人から広く浅く税金を取って分配の仕方を別途工夫する方が、長い目で見て国民が豊かになると思うから法人税の引き下げ競争が起きたのです。
岸田新首相が持ち出されたキャピタルゲイン課税も単なる分配の視点に止まらず、日本の競争力という視点を入れて考える必要がありそうに思います。税制を語る時我が国では、そうした視点が乏しすぎるんじゃないのかな・・・ (・・;
最低法人税率をはじめとする国際課税の第2の柱(Pillar 2、税源浸食への対抗措置)は、そもそも、国際的な租税条約(の改正)を必要としない部分で、国内法の改正だけで実現できるものだった。だから、アイルランドが反対したところで、実現は容易に可能だった。今や、中国もこの合意に同調している。

しかし、もう1つの国際課税の第1の柱(Pillar 1、国家間の利益配分ルールの見直し)は、今年の国際合意を事実上諦めた状態になっており、第2の柱すら「国際合意」できないと、国際法人課税制度に「一世代に一度の偉業」が成し遂げられない様相となっている。だから、「偉業」を形作るために、今やアイルランドにも合意が必要となった、という背景があろう。

そもそも、最低法人税率は、他国に強制するものではない。一部の国が反対しようとも、最低税率についておぼろげながらに国際的にあいまいな合意ができれば、ほぼ実効力を持つ。反対した国が税率引上げを強いられるのではなく、反対する国の低税率が有名無実化するだけである。アイルランドも、反対という振り上げた拳を下ろす場所を探していたのかもしれない。
これはOECDを中心に進められている話で、法人税率を低く設定して外国企業を誘致したい国は反対、自国企業に外国へ出て行かれた区な国は賛成、というのが大ざっぱな対立軸です。
 アイルランドは、中小企業については12.5%なら賛成できる、という立場ですね。
 EU域内で法人税の最低税率を設定しようという協議も進んでいますが、そちらは少なくとも15%にはなりそうなので、アイルランドは反対です。他にハンガリーやエストニアも反対しています。
 ただ、一番説得がむずかしいのは、アイルランドなどではなく中国ですね。

中国が最低法人税率導入に抵抗 G20協議難航か
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210628/mca2106280642001-n1.htm
アイルランドは、GAFA等の米巨大IT企業が租税回避で活用してきた“ダブル・アイリッシュ&ダッチ・サンドイッチ”スキームの当事者国でもあり、新国際課税ルールへの対応が注目されていました。

これにより、最低税率導入向けた取り組みが大きく前進すると予想されます。
OECDやG20で検討されている多国籍企業の税逃れを防ぐ新たな国際課税ルール、低税率国であるアイルランドの支持が得られておらず焦点となっていましたが「最新の草案文書で「少なくとも」の文言が削除されたこと」で、アイルランドの賛同が得られたようです。
法人税が12.5%なら外資企業の支払い先がアイルランド法人税なのも納得。確かAdobeはアイルランドから請求書来ていた記憶ある。
ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチ